TECによる気流抑制の考え方は、下記のようなイメージで解釈しています。このあたりは。元祖iwaLabさんのブログを良く読んでいただければと思います。
※ 私の解釈
今回は、私なりに簡便に構成した改造方法を紹介しておきます。なお、テストはまだしていません。
・・・その点はご注意を・・・
① TECモジュールを購入
KKmoon DIY 熱電ペルチェ 冷凍器 放熱器という製品をAMAZONで購入しました。似たようなものが、あちこちで売られているのでそのあたりはお好みで。なお、自作もありなんですが、たぶん中華製を購入してバラしたほうが安い!です。いったい、元値はいくらなんでしょうかね・・・?
② TECの構造
購入したTECは、横から見るとこんな構造をしていますが、上に見えているファンが放熱側。下の小さい放熱板とファン(見えないですが)が吸熱側です。この間にペルチェ素子があります。冷却側の放熱板とファンは不要なので、今回は取り外します。なお、今回はセルを直接冷却しましたが、この小さい放熱板が入る程度の穴を開けて内部に押し込めば、筒内を直接冷却することもできます。冷たい空気でかき回すのが良いのかは不明ですが、冷却効率は上がるかもしれませんね。
③ TECをバラす
構造は簡単なので、見ればすぐに理解できると思いますが、念のため書いておきます。まず、上の放熱側のファンを外します。すると、放熱板に2箇所ネジが見えます。これが冷却側の放熱板を固定してビスです。これを外せば下側の放熱板が分離でき、取り外すとペルチェ素子が露出します。これで分解完了です。
④ TECの交換
そのまま使用しても良かったのですが、今回はリッチにTECを交換しました。秋月で販売しているTEC1-12708を使用しています。元々付いているのは、12706と呼ばれている、熱容量が一段したのタイプです。12708で75W。12706で50W程度のようで、その差が今回どの程度影響するかは不明ですが・・・
露出したペルチェ素子 →
なお、交換するしないに関わらずペルチェ素子は一度取り外して、放熱用グリスを足しておいて方が良いです。当初、実験段階ではあまり冷えずなんでだ?と思ったのですが、原因は放熱用グリズのムラでした。正確には量をケチっていたのか、接触面のごく一部にしかグリスが行き渡っていません。中華製は、こういうところが甘いですよね。再度塗り直した結果、外気温に対してー⊿10℃まで下がりるようになりました。
⑤ TECの取り付け
iwaLabさんのコンセプトは、望遠鏡に対する改造を一切行わないことを前提としていました。私の場合、できるだけ短時間で作業を終わらせることを目的としたので、セルには多少の改造を施しています。今回は、セルに55mmピッチでM4のタップを計6箇所立てました。このネジ穴は、購入したTECの小さいファンを固定していたネジに合います。なので、TEC側はそのままここに取り付けすることができます。グリスを塗ってネジを2箇所締めれば固定完了です。放熱側のファンを取り付け直せば、作業完了です。
取り付けた状態 →
(この後ファンを元に戻して作業完了)
⑥ 電源について
TECの最大定格は15.4V/8Aですが、今回12V電源で試してみました。結果は、3台まとめて12V-15Aでした。1ユニットあたり5Aぐらいです。ケーブル長が2m近くあるので、そこでの損失もそこそこ影響しているようですね。簡易的にでも温度をコントロールしたい場合は、可変電源を用意する必要があります。私は、AMAZONでえらく安く売られている12V-30A電源を使用しました。これがなんと2,800円。物の値段が良く分かりませんね。^^;
以上、簡単ですが今回の改造内容をまとめてみました。今回はこれ以外にも温度センサーの取り付けや、ミラーシフトの改善なんかも考えているのですが、それはまた次回にさせていただきます。
ではでは、良いシーイングにめぐり合えますように・・・