2013年4月29日月曜日

4月28日の土星



4月28日の土星です。夜半過ぎからおよそ30分間、シーイングが良好でした。土星の撮影としては、今年一番の条件です。
今回は、L画像を2min×6pics(計12min)で構成しています。木星・土星は自転速度が早いので、10分を超えるような長時間撮影では、表面の模様が移動してしまいますが、WinJuposと呼ばれるソフトを使用すると、自転の影響を考慮したコンポジットが可能になります。たくさんの画像を合成することでS/Nが向上し、淡い模様の抽出がやりやすくなります。
さて、今回12minも露出を行った目的は、土星北極の六角形構造を撮影するためです。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2013021307
土星の極は、探査機ボイジャーの観測で、その形状が六角形になっているのが確認されました。その構造は、25年を経て行われた探査機カッシーニの観測でも確認されています。今年は、土星の北極付近が見やすくなってきた関係で、アマチュアでもこの六角構造(らしき?)を撮影する人が出てきました。
よく見ると、今回の画像も北極(画像の下側が北極)の暗い模様を見ると、丸というより多角形のようにも見えます。
シーイングがもう少し良いと、明瞭になるのですが。

(4月30日 画像追加)
見やすように、北極方向からの展開画像を追加しました。強調処理しているので、元画像と色合い等が異なります。


4月29日 1731黒点群





1731黒点群は、Cクラスのプチフレアが頻発しています。この画像を撮影した30分前にもC3クラスのフレアが観測されています。見てのとおり、非常に明るい活動領域が見えます。
昨晩の土星撮影時はシーイングが良好だったので、今朝の太陽も期待しました。結果は微妙でした。コロナドの60mmでHαを撮影する分には十分でしたが、120mmで黒点を撮影するには不十分でした。瞬間・瞬間はそこそこの画像が確認できるのですが、総じて大揺れでピント合わせもしんどい状況でした。AviStackでの処理は破綻しましたが、Autostakkert2で撮影画像の20%程度まで絞り込んだら、なんとか上の画像になりました。

BORG 125mmSD、Baader ハーシャルプリズム + ソーラーコンティニュアムフィルター
Powermate 4x, Chameleon(B/W)で撮影

CORONADO Solar Max II 60 BF10 + Kasai 2x
PGR製CCD Chameleon(B/W)で撮影

2013年4月28日日曜日

太陽の季節です

4月27日

4月28日

なぜかGW頃になると、太陽の撮影が増えます。自宅から撮影しやすくなるという理由もありますが、早起きしても寒くないというのが大きいかもしれません。
さて、連休ということもあり、2日連続で撮影しました。相変わらずシーイングが良くないのですが、処理するとそこそこ見れる画像になりました。これに対し、白色光での黒点撮影がまったくダメです。シーイング以外に原因があるのか不明ですが、とても処理する気になれない画像ばかりでした。Borg125mmのレンズセルのネジが緩んでいたので締め直したのですが、光軸がずれたのでしょうか?(てなことはないと思いますが)
そんなこんなしていると、なんと赤道儀が壊れてしまいました。赤経方向が思ったとおりに動きません。赤緯側のモータケーブルと入れ替えると、正常に動くので、モータ絡みの不良ではなさそうです。となると、モーターのドライブ回路の異常でしょうか? とりあえず、保管しておいた旧ドライブ回路とモータに入れ替えて修理しました。先週は、高速道路で車のミッションからOILが吹き出して、走行不能になりました。修理代が120万円???と言われたので、昨日廃車にしたところです。なんだかんだと、お金のかかる4月になりました。

CORONADO Solar Max II 60 BF10 + Kasai 2x
PGR製CCD Chameleon(B/W)で撮影


2013年4月17日水曜日

4月16日のパンスターズ彗星


4月16日に撮影しました。急遽決まった、松本への出張。この、なにかの背中を押すような状況に私は応えねばと、超早出で出発しました。小淵沢には、有志で建てた「北巨摩天体観測所」があるので、近くの原村で撮影することにしました。この辺り、林が延々と続く場所なのですが、予想以上に北東の見通しが良くなです。しかも、夜間は鹿の大群が道を占拠しているのに(°д°)。鹿牧場のような環境にびびりながらも、群れをかき分けてなんとか場所を確保しました。すでに2時を大きく回っています。双眼鏡で見ると、林の上にはもう彗星が鎮座しているではないですか。あわてて、お店を開いて撮影を開始しました。
今回は長めの露出で、どこまで淡い尾が写るかを試したみました。しかし、機材が望遠レンズの200mmF2.8なので、1.5min×20pics(30min)の画像は、14日のものとさしたる違いはありませんでした。次に、テレコン付けて280mmにしたのですが、数コマ写したぐらいで薄明の影響を受け、後半は真っ白になっていました。ちなみにアップしたのは、200mで撮影した方です。
撮影後は、観測所で仮眠。起床後は、持ってきた背広に着替えて松本に向かいました。

EOS60Da, EF200mm F2.8(開放)
ISO1600, 90sec×20pics(JPEG)
SKYMEMO-Rによる自動追尾

2013年4月14日日曜日

4月14日のパンスターズ彗星


今朝、南会津で撮影したパンスターズ彗星です。カシオペアのすぐ近くなので、見つけるのは簡単でした。高度も十分な高さで、視界が良いところであれば、2~3時間は観測可能です。核光度は確かに暗くなっていますが、背景のコントラストが3月とはまったく異なるので、個人的にしょぼかった3月より、よっぽど楽しめました。
簡単な処理ですが、扇型に広がったダストの尾が予想以上に写っていました。280mm換算の望遠レンズを使用したのですが、中心付近に核を配置すると、尾の末端の淡い部分は画面からはみ出しています。これからチャレンジする方は、尾の広がる方向を意識した方が良さそうです。

EOS60Da, EF200mm F2.8(開放)、テレコンバータ 1.4x(280mm、合成F4.0)
ISO1600, 60sec×8pics(JPEG)
Losmandy G8による自動追尾

雲を嫌って会津に移動したのですが、この日は行楽日和のせいか、道路がどこも大渋滞。事故や工事も加わって、都心を抜けるだけで2時間を要しました。
苦労はしたのですが、最後まで雲一つない天気に恵まれ、夏の天の川も堪能できました。




2013年4月13日土曜日

2013年初! 太陽Hα画像


久々の太陽撮影です。冬場は、隣家に隠れてしまうので撮影できませんでした。
太陽面は、ここ最近、黒点数が増えてきました。フレアーもMクラスのものが、時々発生しています。今回撮影しのは、多分? 1721・1722黒点だと思います。 (;一_一) とりあえず視野に入ったものを撮影したので、正直どこだか分かりません。次回からは、まじめにやります。 
この日のシーイングは、2/5ぐらい。高倍率で黒点を見ると、時々鋭い画像を見せますが、全般的にはぼやけていました。久しぶりなので、撮影条件やら画像処理の手順などを、すっかり忘れていました。それでも、とりあえずは撮影はできたので、一安心です。

CORONADO Solar Max II 60 BF10 、笠井 2xbarlow
PGR製CCD Chameleon(B/W)で撮影後、擬似カラー化

2013年4月6日土曜日

4月5日(JST)の土星


雲が多い一日でしたが、夜半過ぎに一時的に天候が回復しました。見た目のシーイングは、昨晩より良くない印象でしたが、画像処理した結果は良好で、粘った甲斐がありました。
今回は、メタンバンド(CH4)やUVでも撮影しています。両者ともでっかく写っていますが、撮影時は2×2でビニング処理をしているので、実物はこの半分のサイズです。土星のCH4画像は、見てのとおりリングが異様に明るく写ります。土星本体もそこそこ写っているように見えますが、これは強調処理の結果であって、実際はもっと暗いです。赤道付近がやや明るく写ります。また、北の高緯度(下が北)に、斑点状の明るい模様らしきものが見えますが、強調画像なので、擬似的なものの可能性があります。次回は、移動が確認できるか、時間を空けて撮影してみます。

2013年4月5日金曜日

4月4日(JST)の土星

ご無沙汰しています。
約1ヶ月ぶりに、惑星を撮影しました。年度末は、駆け込みの急なお仕事で、星を見るなどという余裕はありませんでした。まぁ、結果的に会社は赤字から黒字に転換したので、悪いことではなかったのですが・・・
昨晩の土星をアップします。日付をまたぐ頃までは雲が多く、撮影できるような状況ではなかったのですが、シーイングはそれなりでした。25時頃から天候が回復し、雲越しながらも、そこそこの露出で撮影できました。ただし、シーイングもやや悪化。30分程度待って、再度確認したのですが、ますます悪化したので、26時過ぎにお布団に直行です。 
高解像度の画像では、2010年に発生した嵐の跡はまだ確認できるようですが、今回程度では、無理っぽいですね。
週末は、再び大荒れの模様です。花粉にPM2.5に頻発する春の嵐。今年の春は、騒がしいですね。

2013/4/5 01h11m LRGB合成(120% resample)
DK125(318mm) F20 直焦点
Chameleon(PGR製) 露光 40msec 露出120sec
Autostakkert2 Registax6 PhotoShop CS4で画像処理
T=2/5 S=2/5