2018年11月23日金曜日

口径230mmの太陽望遠鏡

口径230mmの太陽望遠鏡で撮影した、プロミネンスです。構想1年半。ようやく完成しました。ファーストライトは先週でしたが、あまり良く見えないな~というのが、正直な感想です。全体的に暗くてコントラストもよくありません。結果、細部の見え味がいまいちでした。今朝は、従来機の150mm屈折と比較しながら評価できたのですが、やはり150mmの方が見やすくコントラストもあります。正直、かなりがっかりでしたが、PCカメラで撮影した画像を処理してみると、思ったより写ります。今の所、評価は?ですね。あと、今回の機材もTECで冷却をしています。太陽撮影となると、ERFを付けていても筒内温度は周囲環境より5℃ほど上がりました。冷却システムをONすると30分ほどで安定しますが、現状のTECでは⊿4℃下げるのが限度で能力不足でした。冷却能力の高いペルチェ素子を購入しているので、そちらに交換する必要がありそうです。
課題は色々ありますが、しばらくはこの機材で遊べそうです。
(*^^*)

November 23rd, 2018, 01:50.4 (UT)
C9 1/4 XLT, ERF 230mm (AiryLab), PST MOD, BF15
ASI290MM, Prime focus (f=2350mm)

双望会同窓会にて

2018年10月23日火曜日

約一ヶ月ぶりの火星です(10月21日撮影)。しかしまぁ、ずいぶんと小さくなりましたね。もうすぐ、大接近時の半分になります。この日もお仕事でしたが、基本的には休日なので、わりと早く帰宅できました。でも、シーイングは思ったほどではなく、リムが常に2重に見えていました。予想どおり、可視光の写りはいまいちでしたが、近赤外は思いのほか解像してくれました。シーイングの判断は、やっぱり難しいです。

2018年9月21日金曜日

ペタヴィウス・クレーター

ここのところ天気が悪いので、7月に宮古島で撮影した画像をあれこれいじくっています。今回は、「ペタヴィウス」です。宮古島にC11を担いで・・・ウソ! ヤマト便で送って一週間こもりました。詳細はいずれどこかで書きたいなと思っています。さて、基本的に宮古島のシーイングは良いです。ピタリと止まるような日はありませんでしたが、多少ゆらゆらしてうても細部がよく見える日が多かったです。東京だったら、「今日はシーイングが良いぞ!」というような条件が、ほぼ毎日続きます。でも、海風とスコールには泣かされました。海風で惑星が視野外に飛んでいくは、天の川が見えているのに、雨がいきなり降り出すは・・・^^; 南国特有の環境に悪戦苦闘しながらも、夢のような一週間を過ごすことができました。来年もいきたいな~(*^^*)。
話が脱線しましたが、この日の月齢はまだ4と小さく、薄明が残る中での撮影になりましたが、このC11で撮影した月面の拡大画像の中では、もっとも解像度が高いものが得られたと思います。撮影時のシーイングはかなり良く、大きな揺れはほとんどありませんでした。やっぱ、シーイングが良いと、すべてが丸く収まりますね。

2018/07/17 19:55
C11(米ORION製)+ Powermate2.5x (F25)
Basler acA2440-75um + R-Filter, 60sec
EQ6赤道儀
沖縄県宮古島にて撮影

2018年9月19日水曜日

9月16日(JST)撮影の火星(IR)RGB

16日に撮影した火星です。前回の撮影から2週間ほど空きました。シーイングはそれほど良くなかったのですが、NIR画像はそこそこ解像してくれました。RGBでのカラー画像は寝ぼけているので、IRをLに割り当てた、なんちゃってL(IR)RGBも並べています。ダストの影響はかなり軽減したと思いますが、影響はまだありそうですね。可視光のコントラストの低さもそうですが、NIR画像を見ても低地にはダストが残っているように思えます。
南中時刻も早くなり、仕事帰りからの撮影は厳しくなってきました。

2018年8月26日日曜日

久々の太陽面(26日-JST)

26日(JST)の早朝に撮影した2719群(下)、2720群(上)です。宮古島への準備の関係でC11を赤道儀に載せていたのですが、それも終わりましたので、太陽望遠鏡を再度載せました。ただ、ばらした部品を他のテストなどに転用した結果、一部がどこかに埋もれてしまい行方不明に。チルト用のパーツも見つからないので干渉リングが消えません。撮影前に探索するも、あまりの暑さに途中で断念。機材も触るとやけどするのでは?と思うほどの加熱しています。心臓がやばくなりそうなので、そうそうに撤収しました。^^;

2018/8/26 AM9:37:00 (JST) + 30sec* 6
ISTAR Optical 150mm(F10) H-Alpha
PST Etalon (<1Å) + 150mm Yellow Filter + BF15
ASI178MM(B/W), Televue Barlow 2.5x
Exp. 24msec, Gain 202

8月25日(JST)撮影の火星(IRGB)

25日は、南中前後にシーイングが良い時間帯がありました。肉眼で見た印象は、主模様は私のカスレ気味の目でも見えますが、コントラストは低いです。黄色みがかった南極冠と周囲の暗い縁取りは、はっきりくっきり見えていました。
今回の画像は、近赤外をRに割り付けたIRGB画像です。ちょっと反則気味の画像ですが、晴れていたらこんな画像が得られていたのかな・・・?と想像してしまいます。ちなみに撮影時の焦点距離は16mで、過去最大の拡大率で撮影してみました。シーイングのサポートもあり、ノアキス高地から南極冠にかけての地形がよく写りました。左の上の明るいエリアはヘラスです。右上の極に近くにある明るいエリアは、アージャイル平原でしょうか?そのすぐ左の光点はギャル(Galle)クレーターかも?

2018-08-25 13:22 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 2x Barlow
Badder IR-Pass-Filter, 60sec x 12
Diameter=21.9", T=4/5, S=3/5

2018年8月23日木曜日

8月22日(JST)撮影の火星(近赤外画像)

8月はシーイングが良くない日が続きましたが、昨晩(22日)は久々にやや良の条件でした。アップしたのは火星の近赤外画像です。5月末に発生した砂嵐の影響は未だ残っていますが、少しづつですが晴れてきました。おかげで、近赤外では見慣れた模様になりつつあります。ただ、可視光だとまだまだ淡いです。8月末にはもう少しクリアになるかと思っていたのですが、私の印象としては思ったより視界不良という感じです。でも、大きさはまだ22"台。まだまだ楽しめる大きさですね。(*^^*)

2018-08-22 14:15 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.5x Barlow
Badder IR-Pass-Filter, 60sec x 9
Diameter=22.4", T=4/5, S=3/5

2018年6月7日木曜日

6月5日(JST)撮影の火星

6月5日(JST)に撮影した火星です。一見模様が少なく見えるエリアですが、色々な地形が隠れています。まず目につくのは南極冠ですね。完全に晴れ上がったようで、縁のギザギザがよく分かります。その下のやや丸っこい地形が”太陽湖”。さらにその下。左から右に欠けて暗斑が連続していますが、この付近があの有名な”マリネリス渓谷”です。ですが・・・今回は、これら有名所とは別に面白いものが写っています。左下の欠けぎわが凸凹していますが、実はこれは地形ではなく現在拡大中のダストストーム(砂嵐)のようです。本来、欠けぎわには"クルュセ平原"が位置しているのですが、先日そこで砂嵐が発生したようで、現在も拡大中とのこと。その端っこが、太陽の光を斜めに受けた関係で、陰影が強調され地形のような模様になったようです。Blue画像には、通常火星上空の氷晶雲が写ります。中央付近から右方向に淡いももやもやが見えますが、これは山岳地帯で発生している雲です。それに対し、左下の欠けぎわの明るい模様は、ダストストームの拡がりだと思われます。私は、この規模のダストストームは初めてなのでちょっとワクワクしていますが、このまま拡大すると、大接近前に火星の模様が見えなくなる可能性も出てきましたね。さてさて、どうなるんでしょうね!? 大接近まで、2ヶ月を切りました。

2018-06-05 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.4x Barlow
Astrodon LRGB-Filter, L : 60sec x 7, R/G/B 60sec each
Diameter=15.9", T=3/5, S=3/5

2018年4月6日金曜日

4月4日(JST)の火星です

これも(=_=;)zzz 状態で撮影しました。土星を撮影する元気はなく、ここで打ち止めとなりました。

2018-04-04 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.4x Barlow
Astrodon LRGB-Filter, L : 90sec x 4, R/G/B 120sec each
Baader IR-Pass, 90sec x 4
Diameter=8.4", T=2/5, S=3/5

2018年4月4日(JST)の木星


この日は、久しぶりにシーイングが良かったです。眠い目こすりながら撮影しました。

2018-04-04 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm) 
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.4x Barlow
Astrodon LRGB-Filter, L : 60sec x 12, R/G/B 90sec each
T=2/5, S=3/5

2018年3月24日土曜日

C11の冷却改造

夏の火星接近+自宅DSO撮影目的で、死蔵のC11を冷却改造しました。改造の目的は筒内気流の抑制ですが、その方法としてiwaLabさんが実践しているTEC(電子クーラー)による静的な手法を試してみました。
TECによる気流抑制の考え方は、下記のようなイメージで解釈しています。このあたりは。元祖iwaLabさんのブログを良く読んでいただければと思います。

  ※ 私の解釈

今回は、私なりに簡便に構成した改造方法を紹介しておきます。なお、テストはまだしていません。 
・・・その点はご注意を・・・

① TECモジュールを購入
KKmoon DIY 熱電ペルチェ 冷凍器 放熱器という製品をAMAZONで購入しました。似たようなものが、あちこちで売られているのでそのあたりはお好みで。なお、自作もありなんですが、たぶん中華製を購入してバラしたほうが安い!です。いったい、元値はいくらなんでしょうかね・・・?

② TECの構造
購入したTECは、横から見るとこんな構造をしていますが、上に見えているファンが放熱側。下の小さい放熱板とファン(見えないですが)が吸熱側です。この間にペルチェ素子があります。冷却側の放熱板とファンは不要なので、今回は取り外します。なお、今回はセルを直接冷却しましたが、この小さい放熱板が入る程度の穴を開けて内部に押し込めば、筒内を直接冷却することもできます。冷たい空気でかき回すのが良いのかは不明ですが、冷却効率は上がるかもしれませんね。








③ TECをバラす
構造は簡単なので、見ればすぐに理解できると思いますが、念のため書いておきます。まず、上の放熱側のファンを外します。すると、放熱板に2箇所ネジが見えます。これが冷却側の放熱板を固定してビスです。これを外せば下側の放熱板が分離でき、取り外すとペルチェ素子が露出します。これで分解完了です。

④ TECの交換
そのまま使用しても良かったのですが、今回はリッチにTECを交換しました。秋月で販売しているTEC1-12708を使用しています。元々付いているのは、12706と呼ばれている、熱容量が一段したのタイプです。12708で75W。12706で50W程度のようで、その差が今回どの程度影響するかは不明ですが・・・









 露出したペルチェ素子 →

なお、交換するしないに関わらずペルチェ素子は一度取り外して、放熱用グリスを足しておいて方が良いです。当初、実験段階ではあまり冷えずなんでだ?と思ったのですが、原因は放熱用グリズのムラでした。正確には量をケチっていたのか、接触面のごく一部にしかグリスが行き渡っていません。中華製は、こういうところが甘いですよね。再度塗り直した結果、外気温に対してー⊿10℃まで下がりるようになりました。





⑤ TECの取り付け
iwaLabさんのコンセプトは、望遠鏡に対する改造を一切行わないことを前提としていました。私の場合、できるだけ短時間で作業を終わらせることを目的としたので、セルには多少の改造を施しています。今回は、セルに55mmピッチでM4のタップを計6箇所立てました。このネジ穴は、購入したTECの小さいファンを固定していたネジに合います。なので、TEC側はそのままここに取り付けすることができます。グリスを塗ってネジを2箇所締めれば固定完了です。放熱側のファンを取り付け直せば、作業完了です。













取り付けた状態 →
(この後ファンを元に戻して作業完了)







⑥ 電源について
TECの最大定格は15.4V/8Aですが、今回12V電源で試してみました。結果は、3台まとめて12V-15Aでした。1ユニットあたり5Aぐらいです。ケーブル長が2m近くあるので、そこでの損失もそこそこ影響しているようですね。簡易的にでも温度をコントロールしたい場合は、可変電源を用意する必要があります。私は、AMAZONでえらく安く売られている12V-30A電源を使用しました。これがなんと2,800円。物の値段が良く分かりませんね。^^;

以上、簡単ですが今回の改造内容をまとめてみました。今回はこれ以外にも温度センサーの取り付けや、ミラーシフトの改善なんかも考えているのですが、それはまた次回にさせていただきます。

ではでは、良いシーイングにめぐり合えますように・・・

2018年2月17日土曜日

C/2016 R2 パンスターズ彗星とM45

最近、こんな天体を撮り始めています。2年前にもちょっと盛り上がったことがあったのですが、最近はまったくでした。で、一発目はパンスターズ彗星です。見た目はかなり小さいのですが先月の海外の画像を見ると、複雑にねじれた尾が写り注目されました。2月に入るとM45に接近しています。彗星自体の活動は1月ほどではないみたいですが、青い尾っぽが写りました。ちなみに赤道儀は日食撮影用で購入したものを使っています。当初は、日食後に売り飛ばそうと思ったのですが、とっても軽いので、意外と重宝しています。オートガイドと組み合わせると、300mmも問題ありませんでした。

2/11(JST) 18:53~ 2min x 40
VSD100 F3.8 + レデューサ(F3.0)、AP赤道儀 + PHD2
D810A, ISO1600, 山梨県南都留郡富士河口湖町