2012年7月10日火曜日

K-Lineフィルター


Baader製のK-Lineフィルターを試してみました。

共通:Baader ハーシャルプリズム、BORG 125mmSD
上:Baader K-Lineフィルター(395nm/半値幅8nm)、Televue 2.5x
下:Baader コンティニュアムフィルター(540nm/半値幅10nm) Televue 4x

下の画像は、540nmのフィルターで絞ってはいますが、白色光と同等の黒点画像です。
上の画像は、K-Lineと呼ばれるカルシウムの吸収線(393、397nm付近)に合わせたフィルター
で撮影しています

この波長で観察できる範囲は、彩層の下部付近と言われています。
一見すると、白色光での画像と変わりませんが、黒点周囲のプラージュと呼ばれる活動領域が
明るく写ります。ただ、Ca専用の望遠鏡の半値幅が0.2~0.3nmに対し、このフィルターは8nmも
あるため、光球面からの光が漏れてきてしまい、コントラストの高い画像が得られません。
2万円ぐらいするフィルターですが、狭帯域のフィルターは10万円以上するので、それに比べれば
お手軽?かもしれません

また400nm以下の波長なので、屈折望遠鏡の解像力がかなり下がる領域です。安いアクロマート
では、球面収差できちんと結像しない可能性があります。BORGのSDレンズでも、かなり解像度
が下がりました。 ※ 2.5xで撮像しているのは、このような理由からです。

ではでは

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