2019年2月9日土曜日

2月3日(JST) 久しぶりにプロミネンスなど

太陽活動は相変わらず低調で無黒点の日が多いですが、プロミネンスに関しては、大なり小なり見えています。この日は、淡いながらもそこそこサイズのプロミネンスが見えていました。シーイングは難でしたが、久しぶりにC9.25を使って撮影してみました。気温が低いのが影響しているのか? 筒内気流の影響は感じられず、その直前に撮影した150mmアクロと同じような揺れ具合でした。 ※ シーイングが悪すぎたのかもしれませんが
解像度を語るような気流ではありませんでしたが、それなりには写ります。好シーイングが下で試してみたいのですが、なにせ週末に条件が良くないと撮影できません。太陽撮影は、そこがネックです。

2019/02/03 11:59:52 (JST)
Celestron C9.25 (235mm, F10)
ERF: airylab 230mm D-ERF
Filter : Modifying a Coronado PST Hα Solar Filter (1Å) + BF15
ASI290MM, Duration=30.010s , Frames captured=973 (30% stacked)
FPS (avg.)=32, Shutter=30.85ms, Gain=350


2019年2月2日土曜日

月面の3D画像を作成しよう2

引き続き・・・

手順6 月面データの読み込みとポイント指定
手順5で選択したエリア以外は不要なので、下記のチェックを外すと、選択エリアのみ表示されます。


メニュー >> ラスタ >>  ジオリファレンサーを選択すると、Windowが開きます。
左上の市松模様のアイコンをクリックして、撮影画像を読み込みます。マウス操作で拡大率を変更できます。撮影画像と高さデータのイメージを見比べて、校正しやすいポイントを見つけ、互いの座標を合わせていきます。上の例では、クレータ縁にある小クレータの位置を合わせています。まず、撮影画像でクレータの中心をクリックします。座標の入力画面が現れるので「マップキャンパスより」のボタンを押します。次に、高度データの画像から同じ位置を見つけクリックします。すると座標が入力されるので、問題なければ「OK」を押せば、GCPテーブルという欄に登録されます。この作業を複数点に対し行い、位置を補正して画像と高度データの位置関係を合わせ込みます。画面全体にまんべんなく配置したら、ジオリファレンサーのメニュー画面で「変換の設定」をクリックします。
私の設定は上のとおりです。これ以外の設定は試していません。もっと良い設定があるかもしれませんので、皆さん試してみてくださいね。出力先は、任意の場所でOKです。なお、ダイアログ最下段の「完了時にQGISにロードする」は、必ずチェックを入れておいてください。3D表示作業への移行が簡単になります。設定が完了したら、先の市松模様のアイコンの横にあるPlay(三角ボタン)を押すと、3次元データが生成され、QGISのWndowに生成された3D画像が表示されます。※ 見た目は2Dですが。なお、先の「完了時にQGISにロードする」にチェックを忘れると、この画像は出てきません。
 ※ 保存した画像を読み込めばいいはずなのですが、なぜかErrorが出てしまいました。

手順7 3D表示

レイヤー設定で、生成されたイメージだけチェックをします。次にメニュー >> Web >> Qgis2threejs >> Qgis2threejs Exporterを選択すると、Qgis2threejs のWindowが開くので、あとはそこでマウスでグリグリ動かせば、任意の角度からコペルニクスクレータを見ることができます。なお、高さ方向の倍率は変更可能です。好みで設定してください。Scene >> Scene Settings >> vertical exaggerationを1.0より大きくします。
 ※ 下の画像は、1.2

3Dの画像イメージは、FileメニューよりPNG形式で保存できます。また、gltf形式で保存すると、Windowsの3D Viewerでグリグリさせることもできます。

その他
手順6で三角ボタンを押すと、保存先にやはりDEM(*.tif)データが生成されます。このファイルを下記のアプリで表示させることが可能です。
 ① SpecEyes3D Viewer : Freeのソフト。
   操作は簡単ですが、あんまり3D感が出ません。操作の問題かもしれませんが。
 ② Surfer:地図アプリとしては有名らしい。有償ですが2週間は無料で試せます。
   高機能らしいですが、結局はうまく表示できませんでした。色塗りの地図帳のような画像になってしまいます。
   価格も高いので、お遊び向けではありませんね。

以上です! ご参考までに!!


月面の3D画像を作成しよう1

コペルニクス(COPERNICUS) ・クレーターの3D image  2018/3/21 撮影

月はお隣の天体ということもあり、多くの探査機が飛んでいます。探査機は、月の色々なデータを採取していますが、その中に月面の高度に関するデータがあり、測定値はネットで公開されています。以前、Alalinさんという方が、このデータを元に撮影した月面画像を3Dに変換する方法を公開していました。一度試したことがあったのですが、手順も多く、できた画像もそれほどではなかったのでそれっきりでしたが、最近になって何気に再挑戦したところ、以外と簡単にできることがわかりました。忘備録も兼ねて、その手順を公開します。なかなか遊べますよ!

今回のお題はこれ(コペルニクス)です。 ※ 上の画像の元です

手順1 高度データのダウンロード
タイトルをクリックすると、LRO探査機で取得された高度データのダウンロード先にリンクします。そこの、”LRO LOLA Elevation Model 118m”データをDawnloadします。
拡張子がtifで8GBもあるので、ちょっと時間がかかります。中身はデジタル数値標高モデル(DEM)と呼ばれるデータで、GeoTiff形式だそうです。 ※ よく分かりませんが

手順2 QGISのダウンロード
タイトルのリンク先より、QGISというソフトをダウンロードしてください。今回は全ての処理を、このソフトで行います。なお、今回使用しているのはQGIS3.4(64bit)です。

手順3 QGISの事前準備

今回の作業では、2つのプラグインが必要です。これらを使えるようにします。
 ① GDALジオリファレンサー:画像と高さデータをFittingさせる機能
   「インストール済」を選択します。表示されたLISTにあるのですが、チェックが付いていないのでこれを有効にします。
 ② Qgis2thrennjs:3D表示機能
   「インストールされていない」を選択し、表示されるListから探しだしてインストールしてください。
    ※ チェックを忘れずに

手順4 DEMデータの読み込み

手順1でDownloadしたデータを読み込みます。「追加」ボタンを押してからWindowを閉じると、画面に標高データが輝度で表示された月面MAP画像が見えるはずです。なお、データが大きいので、HDDドライブや能力の低いCPUだと、表示の変更に時間がかかる場合があります。

手順5 エリアの切り出し
月面全域の情報だと、処理が大変なので必要なエリアを切り出します。自分で撮影した画像から、必要な高さ情報があるエリアの検討をつけ下記手順で切り出します。

メニュー >> ラスタ >> 抽出 >> 範囲によるラスラクリップ >> 下記Windowが開く 

Windowの内のクリップされた領域の右にありボタンを押し、「キャンパス上で領域を指定する」を選択し、マウスを使ってエリアを決めます。今回は、コペルニクス周辺を選択しました。選択後、「実行」ボタンを押すと、選択エリアがハイライト表示になります。

とりあえず、今回はここまでです。続きは、後ほど・・・

2019年1月27日日曜日

撮りためたもの一挙放出

2週連続で中国出張だったので、今日は家でおとなしくしています。さてさて、昨日から撮りためた画像を放出します。太陽、金星、木星です。太陽の全球面画像は、60mm で撮影していて、プロミンネンスが見えている方がSingleスタック(26日)、無い方はDoubleスタックです(27日)。停滞期の太陽面だと、両者にそれほど差がありませんでした。拡大画像は、150mmで撮影しています。金星と木星はまだ高度が低いので、なんとなくしか模様が写りませんでした。





2019年1月21日月曜日

46P/Wirtanen (2019/1/3)

ネタ的に古いのですが、せっかく撮影したのでアップしておきます。
地球に接近したので、見かけの大きさは予想通りでかかったです。でもテールはほとんど確認できませんでした。なんと言っても、年明けに初撮影ですからちょっと遅すぎですね。機会があれば、次回はもう少し真面目に対応するつもりです。^^;

2019/01/03(JST) 21:45:43~ 60sec x 30
VSD100 (Vixen) + Reducer (100mm F3.0) , D850 (ISO3200)
IDAS LPS-D2 Filter
AP EQ (Vixen) , MGEN + 130mm Scope


2019年1月20日日曜日

神酒の海の色彩

久々のアップします。神酒の海をデジカメで撮影してみました。色もちょっと派手め?にしています。シーイングはこの時期としては悪くはなかったですが、高解像度を目指す程ではなかったので最近凝っている、SONYのαを使用したあれこれ撮影を試してみました。今回の画像は、α7R3の4K動画で撮影したものを、通常のPCカメラと同様のスタック処理をして作成しています。この色、科学的に正しいとは言い難いのですが、表面の組成の違いで生じている可能性は高いと思います。例えば、海の右側に並んでいる、カタリナ・キリルス・テオフィルスの3クレーターですが、中央のキリルスはなにか白っぽいもので覆われているように見えます。また、似たような色合いのエリアがその上にも見えます。同じ要因で組成されたような感じですが、一般的な月のガイドブックでには、このような違いについて、解説されたものは見当たりませんでした。月に関する学術論文等でも見ないと、わからないかもしれませんね。今後も、色々なエリアを撮影していこうかなと思っています。

2019/1/13 18:28:10 +120sec
CC400(400mm F20 fl = 8,000mm)
SONYα7R3 4K(30FPS)Super35mm ISO400

2018年11月23日金曜日

口径230mmの太陽望遠鏡

口径230mmの太陽望遠鏡で撮影した、プロミネンスです。構想1年半。ようやく完成しました。ファーストライトは先週でしたが、あまり良く見えないな~というのが、正直な感想です。全体的に暗くてコントラストもよくありません。結果、細部の見え味がいまいちでした。今朝は、従来機の150mm屈折と比較しながら評価できたのですが、やはり150mmの方が見やすくコントラストもあります。正直、かなりがっかりでしたが、PCカメラで撮影した画像を処理してみると、思ったより写ります。今の所、評価は?ですね。あと、今回の機材もTECで冷却をしています。太陽撮影となると、ERFを付けていても筒内温度は周囲環境より5℃ほど上がりました。冷却システムをONすると30分ほどで安定しますが、現状のTECでは⊿4℃下げるのが限度で能力不足でした。冷却能力の高いペルチェ素子を購入しているので、そちらに交換する必要がありそうです。
課題は色々ありますが、しばらくはこの機材で遊べそうです。
(*^^*)

November 23rd, 2018, 01:50.4 (UT)
C9 1/4 XLT, ERF 230mm (AiryLab), PST MOD, BF15
ASI290MM, Prime focus (f=2350mm)

双望会同窓会にて

2018年10月23日火曜日

約一ヶ月ぶりの火星です(10月21日撮影)。しかしまぁ、ずいぶんと小さくなりましたね。もうすぐ、大接近時の半分になります。この日もお仕事でしたが、基本的には休日なので、わりと早く帰宅できました。でも、シーイングは思ったほどではなく、リムが常に2重に見えていました。予想どおり、可視光の写りはいまいちでしたが、近赤外は思いのほか解像してくれました。シーイングの判断は、やっぱり難しいです。

2018年9月21日金曜日

ペタヴィウス・クレーター

ここのところ天気が悪いので、7月に宮古島で撮影した画像をあれこれいじくっています。今回は、「ペタヴィウス」です。宮古島にC11を担いで・・・ウソ! ヤマト便で送って一週間こもりました。詳細はいずれどこかで書きたいなと思っています。さて、基本的に宮古島のシーイングは良いです。ピタリと止まるような日はありませんでしたが、多少ゆらゆらしてうても細部がよく見える日が多かったです。東京だったら、「今日はシーイングが良いぞ!」というような条件が、ほぼ毎日続きます。でも、海風とスコールには泣かされました。海風で惑星が視野外に飛んでいくは、天の川が見えているのに、雨がいきなり降り出すは・・・^^; 南国特有の環境に悪戦苦闘しながらも、夢のような一週間を過ごすことができました。来年もいきたいな~(*^^*)。
話が脱線しましたが、この日の月齢はまだ4と小さく、薄明が残る中での撮影になりましたが、このC11で撮影した月面の拡大画像の中では、もっとも解像度が高いものが得られたと思います。撮影時のシーイングはかなり良く、大きな揺れはほとんどありませんでした。やっぱ、シーイングが良いと、すべてが丸く収まりますね。

2018/07/17 19:55
C11(米ORION製)+ Powermate2.5x (F25)
Basler acA2440-75um + R-Filter, 60sec
EQ6赤道儀
沖縄県宮古島にて撮影

2018年9月19日水曜日

9月16日(JST)撮影の火星(IR)RGB

16日に撮影した火星です。前回の撮影から2週間ほど空きました。シーイングはそれほど良くなかったのですが、NIR画像はそこそこ解像してくれました。RGBでのカラー画像は寝ぼけているので、IRをLに割り当てた、なんちゃってL(IR)RGBも並べています。ダストの影響はかなり軽減したと思いますが、影響はまだありそうですね。可視光のコントラストの低さもそうですが、NIR画像を見ても低地にはダストが残っているように思えます。
南中時刻も早くなり、仕事帰りからの撮影は厳しくなってきました。

2018年8月26日日曜日

久々の太陽面(26日-JST)

26日(JST)の早朝に撮影した2719群(下)、2720群(上)です。宮古島への準備の関係でC11を赤道儀に載せていたのですが、それも終わりましたので、太陽望遠鏡を再度載せました。ただ、ばらした部品を他のテストなどに転用した結果、一部がどこかに埋もれてしまい行方不明に。チルト用のパーツも見つからないので干渉リングが消えません。撮影前に探索するも、あまりの暑さに途中で断念。機材も触るとやけどするのでは?と思うほどの加熱しています。心臓がやばくなりそうなので、そうそうに撤収しました。^^;

2018/8/26 AM9:37:00 (JST) + 30sec* 6
ISTAR Optical 150mm(F10) H-Alpha
PST Etalon (<1Å) + 150mm Yellow Filter + BF15
ASI178MM(B/W), Televue Barlow 2.5x
Exp. 24msec, Gain 202

8月25日(JST)撮影の火星(IRGB)

25日は、南中前後にシーイングが良い時間帯がありました。肉眼で見た印象は、主模様は私のカスレ気味の目でも見えますが、コントラストは低いです。黄色みがかった南極冠と周囲の暗い縁取りは、はっきりくっきり見えていました。
今回の画像は、近赤外をRに割り付けたIRGB画像です。ちょっと反則気味の画像ですが、晴れていたらこんな画像が得られていたのかな・・・?と想像してしまいます。ちなみに撮影時の焦点距離は16mで、過去最大の拡大率で撮影してみました。シーイングのサポートもあり、ノアキス高地から南極冠にかけての地形がよく写りました。左の上の明るいエリアはヘラスです。右上の極に近くにある明るいエリアは、アージャイル平原でしょうか?そのすぐ左の光点はギャル(Galle)クレーターかも?

2018-08-25 13:22 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 2x Barlow
Badder IR-Pass-Filter, 60sec x 12
Diameter=21.9", T=4/5, S=3/5

2018年8月23日木曜日

8月22日(JST)撮影の火星(近赤外画像)

8月はシーイングが良くない日が続きましたが、昨晩(22日)は久々にやや良の条件でした。アップしたのは火星の近赤外画像です。5月末に発生した砂嵐の影響は未だ残っていますが、少しづつですが晴れてきました。おかげで、近赤外では見慣れた模様になりつつあります。ただ、可視光だとまだまだ淡いです。8月末にはもう少しクリアになるかと思っていたのですが、私の印象としては思ったより視界不良という感じです。でも、大きさはまだ22"台。まだまだ楽しめる大きさですね。(*^^*)

2018-08-22 14:15 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.5x Barlow
Badder IR-Pass-Filter, 60sec x 9
Diameter=22.4", T=4/5, S=3/5

2018年6月7日木曜日

6月5日(JST)撮影の火星

6月5日(JST)に撮影した火星です。一見模様が少なく見えるエリアですが、色々な地形が隠れています。まず目につくのは南極冠ですね。完全に晴れ上がったようで、縁のギザギザがよく分かります。その下のやや丸っこい地形が”太陽湖”。さらにその下。左から右に欠けて暗斑が連続していますが、この付近があの有名な”マリネリス渓谷”です。ですが・・・今回は、これら有名所とは別に面白いものが写っています。左下の欠けぎわが凸凹していますが、実はこれは地形ではなく現在拡大中のダストストーム(砂嵐)のようです。本来、欠けぎわには"クルュセ平原"が位置しているのですが、先日そこで砂嵐が発生したようで、現在も拡大中とのこと。その端っこが、太陽の光を斜めに受けた関係で、陰影が強調され地形のような模様になったようです。Blue画像には、通常火星上空の氷晶雲が写ります。中央付近から右方向に淡いももやもやが見えますが、これは山岳地帯で発生している雲です。それに対し、左下の欠けぎわの明るい模様は、ダストストームの拡がりだと思われます。私は、この規模のダストストームは初めてなのでちょっとワクワクしていますが、このまま拡大すると、大接近前に火星の模様が見えなくなる可能性も出てきましたね。さてさて、どうなるんでしょうね!? 大接近まで、2ヶ月を切りました。

2018-06-05 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.4x Barlow
Astrodon LRGB-Filter, L : 60sec x 7, R/G/B 60sec each
Diameter=15.9", T=3/5, S=3/5

2018年4月6日金曜日

4月4日(JST)の火星です

これも(=_=;)zzz 状態で撮影しました。土星を撮影する元気はなく、ここで打ち止めとなりました。

2018-04-04 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm)
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.4x Barlow
Astrodon LRGB-Filter, L : 90sec x 4, R/G/B 120sec each
Baader IR-Pass, 90sec x 4
Diameter=8.4", T=2/5, S=3/5

2018年4月4日(JST)の木星


この日は、久しぶりにシーイングが良かったです。眠い目こすりながら撮影しました。

2018-04-04 (JST)
CFF CC400 (400mm-F20 Classic Cassegrain, f = 7,700mm) 
ZWO ASI290MM, Wedge prism (ZWO ADC), 1.4x Barlow
Astrodon LRGB-Filter, L : 60sec x 12, R/G/B 90sec each
T=2/5, S=3/5

2018年3月24日土曜日

C11の冷却改造

夏の火星接近+自宅DSO撮影目的で、死蔵のC11を冷却改造しました。改造の目的は筒内気流の抑制ですが、その方法としてiwaLabさんが実践しているTEC(電子クーラー)による静的な手法を試してみました。
TECによる気流抑制の考え方は、下記のようなイメージで解釈しています。このあたりは。元祖iwaLabさんのブログを良く読んでいただければと思います。

  ※ 私の解釈

今回は、私なりに簡便に構成した改造方法を紹介しておきます。なお、テストはまだしていません。 
・・・その点はご注意を・・・

① TECモジュールを購入
KKmoon DIY 熱電ペルチェ 冷凍器 放熱器という製品をAMAZONで購入しました。似たようなものが、あちこちで売られているのでそのあたりはお好みで。なお、自作もありなんですが、たぶん中華製を購入してバラしたほうが安い!です。いったい、元値はいくらなんでしょうかね・・・?

② TECの構造
購入したTECは、横から見るとこんな構造をしていますが、上に見えているファンが放熱側。下の小さい放熱板とファン(見えないですが)が吸熱側です。この間にペルチェ素子があります。冷却側の放熱板とファンは不要なので、今回は取り外します。なお、今回はセルを直接冷却しましたが、この小さい放熱板が入る程度の穴を開けて内部に押し込めば、筒内を直接冷却することもできます。冷たい空気でかき回すのが良いのかは不明ですが、冷却効率は上がるかもしれませんね。








③ TECをバラす
構造は簡単なので、見ればすぐに理解できると思いますが、念のため書いておきます。まず、上の放熱側のファンを外します。すると、放熱板に2箇所ネジが見えます。これが冷却側の放熱板を固定してビスです。これを外せば下側の放熱板が分離でき、取り外すとペルチェ素子が露出します。これで分解完了です。

④ TECの交換
そのまま使用しても良かったのですが、今回はリッチにTECを交換しました。秋月で販売しているTEC1-12708を使用しています。元々付いているのは、12706と呼ばれている、熱容量が一段したのタイプです。12708で75W。12706で50W程度のようで、その差が今回どの程度影響するかは不明ですが・・・









 露出したペルチェ素子 →

なお、交換するしないに関わらずペルチェ素子は一度取り外して、放熱用グリスを足しておいて方が良いです。当初、実験段階ではあまり冷えずなんでだ?と思ったのですが、原因は放熱用グリズのムラでした。正確には量をケチっていたのか、接触面のごく一部にしかグリスが行き渡っていません。中華製は、こういうところが甘いですよね。再度塗り直した結果、外気温に対してー⊿10℃まで下がりるようになりました。





⑤ TECの取り付け
iwaLabさんのコンセプトは、望遠鏡に対する改造を一切行わないことを前提としていました。私の場合、できるだけ短時間で作業を終わらせることを目的としたので、セルには多少の改造を施しています。今回は、セルに55mmピッチでM4のタップを計6箇所立てました。このネジ穴は、購入したTECの小さいファンを固定していたネジに合います。なので、TEC側はそのままここに取り付けすることができます。グリスを塗ってネジを2箇所締めれば固定完了です。放熱側のファンを取り付け直せば、作業完了です。













取り付けた状態 →
(この後ファンを元に戻して作業完了)







⑥ 電源について
TECの最大定格は15.4V/8Aですが、今回12V電源で試してみました。結果は、3台まとめて12V-15Aでした。1ユニットあたり5Aぐらいです。ケーブル長が2m近くあるので、そこでの損失もそこそこ影響しているようですね。簡易的にでも温度をコントロールしたい場合は、可変電源を用意する必要があります。私は、AMAZONでえらく安く売られている12V-30A電源を使用しました。これがなんと2,800円。物の値段が良く分かりませんね。^^;

以上、簡単ですが今回の改造内容をまとめてみました。今回はこれ以外にも温度センサーの取り付けや、ミラーシフトの改善なんかも考えているのですが、それはまた次回にさせていただきます。

ではでは、良いシーイングにめぐり合えますように・・・

2018年2月17日土曜日

C/2016 R2 パンスターズ彗星とM45

最近、こんな天体を撮り始めています。2年前にもちょっと盛り上がったことがあったのですが、最近はまったくでした。で、一発目はパンスターズ彗星です。見た目はかなり小さいのですが先月の海外の画像を見ると、複雑にねじれた尾が写り注目されました。2月に入るとM45に接近しています。彗星自体の活動は1月ほどではないみたいですが、青い尾っぽが写りました。ちなみに赤道儀は日食撮影用で購入したものを使っています。当初は、日食後に売り飛ばそうと思ったのですが、とっても軽いので、意外と重宝しています。オートガイドと組み合わせると、300mmも問題ありませんでした。

2/11(JST) 18:53~ 2min x 40
VSD100 F3.8 + レデューサ(F3.0)、AP赤道儀 + PHD2
D810A, ISO1600, 山梨県南都留郡富士河口湖町

2017年11月27日月曜日

11月27日(JST) の火星です(モノですが・・・)

早起きして火星です。すでに何度かトライはしているのですが、この時期でしかも低空。なかなか激しく飛び回っていて、良い画像は得られませんでした。今朝は、6時半ごろからシーイングが急激に改善していき、近赤外を6:45頃まで撮影しました。青空の中での撮影ですが何のそので、北極もなんとなく写っています。縁の模様は画像処理の関係でちょっと怪しいのですが、右の模様はエリシウムでしょうか? その左がやや明るいので、そうかもしれませんね。ちなみにRGBは全滅でした。特にB画像を期待したのですが、まったくののっぺらぼう。カラー化は、もう少し先になりそうです。
視直径はまだ4.2"なので、観測というレベルではありませんが、来年の7月末の大接近はこの6倍以上まで大きくなります。楽しみですね・・・(*^^*)