2013年6月3日月曜日
CCD/COMSセンサー感度特性
最近紹介した、Blackflyカメラに使用されているICX693(モノクロ仕様)の感度特性の資料を見つけたので、アップしておきます。比較用にICX618などのグラフと重ねてみました。
① ICX618:DMK21AU618に使用されている。赤~近赤外が、特に高感度。最近の主流素子。
② ICX445:PGR社のChameleon等で使用されている。ピクセルサイズが3.75μm。私の場合、月や土星はこれで撮影。
③ ICX639:Blackflyで使用されているデバイス。550nmより短い波長の感度の良さが際立っている。
④ MT9M034:次回、紹介予定のCMOSセンサー。惑星用として十分使用に耐える、初のCMOSカメラと評判。
③、④が最新のデバイスです。どちらも変換効率が、ピーク時に70%を超えています。特にMT9M034は80%に手が届くところまできています。分光特性は、どちらかといえば、可視光域でバランスの得やすい特性のように見えますが、ICX693が短波長域で、他よりも特性が左にシフトしているのが分かります。UV撮影時に高感度で撮影できるのは、やはりこのような特性が寄与していそうです。次回は、惑星向けのCMOSカメラ、ASI120MMを紹介する予定です。
6/3 追記
このグラフは、あくまでもセンサーのQE(量子効率)を比較したものです。 ※QE=発生した電子数÷入力光子数
ICX618とICX445は同じようなカーブですが、ピクセルサイズがICX618は5.6μm。ICX445は3.75μmなので入射する光子数自体が異なり、当然、電気信号のレベルが変わります。また、カメラ側のA/D変換部の構成やゲイン回路で最終的なレベルが決まるので、カメラの実感度がこのグラフ通りなるとは限りません。実際CMOSセンサーは、今まではノイズが大きかったため、QEが良くてもS/Nが悪く、結局はゲインを上げられませんでした。CMOSセンサーのQEは既にCCDを上回りますが、惑星用で普及しない要因がこの点でした。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
4 件のコメント:
ICX639もMT9M034も魅力的ですね。資金があれば両方とも欲しい感じです。
しかし、ヘソクリが枯渇している我が身としては今の機材で我慢し続けるのみです。
土星を撮影していましたが、シーイングが悪化してきました。期待したのに・・・
ヘソクリが貯まった時、ヨネヤンさんにおすすめするのはICX693の方でしょうか。金星のUV撮影に効果があると思います。あとは車を買うときに、どさくさまぎれで買うとか(笑)。
愛車?が廃車になったので、昨日買いに行ったのですが、機材欲しさに中古車を買ってきました。予算があまった!嫁さんいない~
ワクワク。
そうか!愛車の購入は家計費から出せるので、ヘソクリが無くてもドサクサに紛れ込ませれば可能ですね。
我家の山の神も長期間旅行しないかな・・・
嫁さんに報告したら、「趣味頑張って! 私も頑張る!!」との回答。我が家は、長期化しそうです。
コメントを投稿