2013年5月21日火曜日

Autostakkert2でのイメージ


私が画像のスタック処理で使用しているAutostakkert2について、Registax6との違いに関する質問があったので、こちらにまとめてみました。

上の画像は、5月17日のR画像を50%スタック処理した時の違いです。左が各ソフトでスタックした直後の画像。右が、Registax6でWavlet処理をした結果です。Wavlet変換する前の画質が大きく異なるので、パラメータは異なります。
一番の違いは、右側の処理後ではなく、左側のスタック直後、未処理時の画像が大きく異なります。Autostakkert2は、スタック処理時にSharpedと名付けられた先鋭化処理を行うことができます。この画像を元画像にブレンドしたものをスタックしていきます。結果がこの差です。この差は、一見大きそうに見えますが、処理後はさほど変わらない画像になります。個人的には、両者に極端な差はないと思っています。 では、なぜ私がこのソフトを利用しているかですが、理由は単純で、スタック直後の土星のリングがとてもシャープに見えるからです。特にカッシーニの隙間は、シーイングの良い日に、眼視で見たイメージに非常に近い気がします。結果、処理時の目標イメージが異なるようになりました。Registax6の頃は、スタック直後の半ボケ画像から、いかに表面模様を抽出するかが、処理目標でした。結果、リングの構造(特にカッシーニの隙間)が極端に強調された画像になっていましたが、当時は、これを不自然だとは思っていませんでした。しかし、Autostakkert2から左のようなイメージが出てきて以来、このイメージをいかに維持したまま表面模様の強調できるかが、処理の目標になりました。元がシャープなので、安易な処理をすると不自然さが目立つようになり、処理は全体的に抑え気味になります。画像処理の性能向上を期待して読んでいただいた方には申し訳ないのですが、つまりはこのような理由から使用を続けています。もちろん。白斑の名残を抽出するような場合は、異なる処理をしますが・・・
また、Registax6と同じ程度と書きましたが、ツボにはまった時は、Autostakkert2の方がちょびっと解像度が得らるような気がしています。

これ以外の長所、そして短所もあるので、まとめておきました。評価が分かれているソフトですが、一度は試してみる価値はあると思います。

 (長所) ※上記以外
   ・ パラメータが少ないので使い方が簡単。比較的処理も早い
   ・ 画像をセンタリングしてくれるので、LRGB合成時の位置合わせが微調整のみですむ。

 (短所)
   ・ シーイングが良くない時の画像は、継ぎ目が破綻する場合が多い。 ※ 特に火星はダメでした
   ・ Wavlet処理ができないので、Registax6と大差がない場合は、手間が増えるだけです。

ではでは

5 件のコメント:

ミュートン さんのコメント...

hasyamaさん、こんばんは

私も、早速処理してみましたが
どちらもスタック画像は同じでした
Autostakkert2での設定がどこかちがうのでしょうか

画像復元の効果はAutostakkert2の方が
上なのでこれからこちらでスタックしてみます
Autostakkert2の処理の早さにびっくりしています。

結果はブログに載せました。

@hasyama さんのコメント...

画像が二つできていれば、処理は行われていると思います。ファイル名に"conv"と付加された方が、先鋭化処理後の画像です。シーイング等の影響で、あまり効果がない場合もあります。

ミュートン さんのコメント...

hasyamaさん、こんばんは。

いつもご指導ありがとうございます。

画像が二つですか?
一つしかできていないので
何処の設定が違うのですね
しばらく試してみます。

@hasyama さんのコメント...

メイン画面の右に、Sharpened Imageと書かれたチェックボタンがあるでの、チェックをしてから処理すれば、同一フォルダ内に、"conv"を付加した画像とノーマルの画像の二つが生成されます。また、Blend RAW in forというパラメータがありますが、これを小さくするとシャープさが増しますが、ノイズも目立ちます。通常は50%で良いと思います。

ではでは

ミュートン さんのコメント...

hasyamaさん、こんばんは。

早速試しましたところ
バッチリでございました

L画像とR画像の比較もブログに
載せました。