2015年5月6日水曜日

SolarMax60 Double Stack化


    5月4日(JST)

   先端:SolaMax(旧型)、次段:SolarMaxⅡ
昨年から、太陽撮影システムの構成を色々と手を入れています。Daystarの半値幅を変更したことについては、前回ブログに書きました。今日は、もう一機所有するCoronadoのSolarMax60側の半値幅を変更した光学系をテストしました。
昨年海外から入手したのは、初期型のSoloarMax60フィルターです。
現在販売している筒先に取り付けるタイプのFilterは、SolorMaxⅡと呼ばれていて、Filterをチルトさせる機構と、リッチビューと呼ばれる回転機構がついています。これに対し、旧型はチルト機構のみです。どちらも、調整することで太陽面のコントラストなどが調整できます。特に新型のリッチビュー機構は、Hαの中心波長を簡易にシフトできるので、ドップラーシフトで波長がHαからやや外れているプロミネンスなどのを見やすくする効果があります。
では、なぜ旧型を買ったのかですが、これには私なりの理由があります。 ※ 根拠はありませんのでご注意を!
新型は、Lunt社の台頭で低価格化を余儀なくされたCoronado社が、コスト削減目的で開発したものです。リッチビュー機構についても、これを使用することで中心波長からズレたFilterを使用することが可能になり、製品の歩留まり向上につながります。これに対し、旧型のフィルターは太陽望遠鏡が現在の価格の倍ぐらいの頃に生産されてものですから、コストについては今ほど厳しくはなかったと思います。結果、品質面での安定性についても、良いのではないかと考えました。
さて前置きが長くなりましたが、実際の差はどうでしょうか。
同時には見ることができないので、とっかえひっかえでの確認ですが、それでも両者には差がありました。やはり、旧型の方がコントラストが良いです。極端な違いではありませんが、特にダークフィラメントがより濃く見えます。
Double Stackの見え味は抜群です。太陽面の雰囲気は、Singleは明るいオレンジの印象でしたが、doubleは暗い赤という感じになり、全体的に暗くなります。ただ、活動期が明るく輝いているように見え、ダークフィラメントは逆に暗く沈んだイメージになります。メリハリのある太陽面はとても見やすく、DS化したメリットを十分感じることができました。
じろーさんの太陽望遠鏡ほどの凄みはありませんが、撮影も楽になりました。AutoStakkert+PSでの簡単な処理で、ここまで写ります。見てよし、撮ってよしですね。

SolarMax60T+SoloaMaxⅡ60 (0.5Å ), Pentax75SDHF fl=500mm
ASI120MM(B/W), 10msec-30sec(350frames to stack)×2フレーム


11 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

色々と拘りがあるのですね。
コスト削減が必要な業界の製品は、旧型の方が性能が良いことが多いですね。
ダブルスッタク化でコントラストがアップした太陽望遠鏡で実際に太陽を眺めたいです。
時間がある時に、観望会を開いてもらえないでしょうか。

sazabi さんのコメント...

hasyamaさん
いつも拝見しています
プロミネンスの拡大画像に触発され
私もLuntの太陽望遠鏡を導入しました
(hasyamaさんのおかげで、Daystarにしようかさんざん悩みましたけどね)
口径も15cm級になりフィルターもパワーアップされてますので、今後ますますスゴイ画像を期待してます
良像はシンチレーションにも左右されますので、僕も頑張りますよ!

mead 16inch さんのコメント...

経験がないのでフムフムと伺っているだけですが奥が深そうですね。興味はあるのですが懐的に危険なので遠まきに拝見させていただいて楽しまさせていただきます^^;

@hasyama さんのコメント...

ヨネヤンさんへ
そんなに見比べているわけではないので、〇△コから文句がくるかも・・・
市民観望会等の機会があれば、お声をかけて下さい。持っていきますよ!

@hasyama さんのコメント...

sazabiさんへ
はじめまして? コメントありがとうございます。
Luntをお持ちなんですね。最近はCoronadoよりLこちら方が評判が良いようです。Daystarは電源が必要なのがネックですね。電源未接続で見たことがあるのですが、黒点しか見えませんでした。
新し物好きなのが仇になり、無駄にお金をかけてしまいました。最初からCoronadoかLuntの80~90mmクラスを買った方が安かったです。
こうなった以上、でかい口径で拡大撮影に突っ走りますので、また遊びにきてください。

mead 16inch さんのコメント...

実名でこんなこと書かれると恥ずかしいです(>_<)
でも頑張ります^^;

@hasyama さんのコメント...

長岡君へ
たしかに・・・ごめんね、BBSのノリでした。
でも、頑張れ! 今のペースなら、きっと達成できますよ。

@hasyama さんのコメント...

追伸
削除しておきましたよ。
あらためて返信
太陽も色々とお金がかかるから・・・
どうせお金をかけるなら、OⅢ、SⅡフィルターの方が役に立ちますよ。

mead 16inch さんのコメント...

お気遣いすいません^ ^
hasuyamaさんのアドバイスをもとにがんばります\(^o^)/
ハッブルパレットも気になります。せっかくのSTL、使いこなせるようななります!

じろー さんのコメント...

BBSOのFull Disk H-Alpha Imageなんぞ、とっくに
超えてますよね、これ…

左右の半球で彩層面の様子が違うのは、面内ムラ
でしょうか?それとも太陽の自転によるドップラー
シフトの影響??
ちなみに私のダブルスタックは面内の明るさムラ
が結構大きいです。眼視だとあまり目立ちません
が、撮像用途にはちょっと…というレベルです。

@hasyama さんのコメント...

じろーさんへ
BBSOのFull Diskイメージぐらいにはなりましたが、じろーさんの太陽望遠鏡が目標なので、ハードルは高いです。
なにせ、双望会のイメージに尾ひれをつけて、勝手に妄想を膨らませていますから。(*^_^*)
なお、画質の違いはFilterのムラだと思います。チルトさせる分均一性がやや不足しており、画像の一部のみ輝度を調整して平坦化しました。でも、まだムラが残っています。
これからもちょこちょこ、改造していくつもりです。見たことがある望遠鏡になるかもしれませんが、ご了承を・・・