2013年10月28日月曜日

WinJUPOSを使ってみよう (De-rotation編2)


今回は、実際にDe-rotation機能を使用してみます。
前回の説明で、3つの補正機能があると言いましたが、最初に、"De-rotation of images"の説明をします。

1:De-rotation of images



この補正は、複数の時刻に撮影された画像を、位置補正をしてコンポジットします。操作は簡単で、説明と言っても、実はあまりやることはありません。前々回で説明した方法で、処理したい画像のimsファイルを作成しておけば、1分もかからないでコンポジットができます。 手順は、次のとおりです。

2013-11-07 追記)-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 コンポジットする前の画像ですが、wavlet等処理前の画像?か、処理後の画像か?という質問がありました。
 どちらでも似たような画像になりますが、手間で考えると、次の手順が一般的だと思います。
  ① 複数のスタック画像(強調処理前)を用意
  ② imsファイルを作成
  ③ WinJUPOSでコンポジット
  ④ 処理された画像を、Registax等で強調処理。
 この手順であれば、強調処理は1回で済みます。また、ノイズの少ない画像で、強めの処理もできます。
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 ・ コンポジットしたいimsファイルを、複数用意します。用意するimsファイルは、サイズや撮影時の天体の傾き等を
     気にする必要はありません。imsファイル作成時の情報からこれらを計算し、自動補正してくれます。

 ・ 画面右の[Edit]ボタンをおしてAddを選択すると、imsファイルの選択画面が開くので、まとめて選択してください。

 ・ 選択されたImsファイルが、Listに表示されます。Listの項目には、Ganma、LD Valueの設定があります。
   Ganm設定は、通常は1.00でOKです。LD Valueは、リム付近の輝度を操作するのに使用します。
   効果は、次回説明します。

 ・ 次に、保存先やコメント、画像サイズなどを設定します。また、生成される画像の南北も設定できます。
   日本では、眼視観測を考慮して、南を上で表示するのが一般的なので、South at top側を選択します。

 ・ 設定が完了したら、中央右にある、[Compile image (F12)]ボタンを押してください。処理が開始し、生成された
  画像が表示されます。 これでおしまいです。簡単でしょ!!


De-rotation機能を使用して画質を向上させる場合は、できるだけ撮影時間が長い方が有利です。個人的な感想ですが、10~15分ぐらいで試してみると、効果が確認しやすいです。また、最初はシーイング条件が良い日の画像で、テストしてみることをおすすめします。

最後に、先日撮影した画像での結果を載せておきます。
下記は、2分間のL画像を1枚だけ処理した場合と、De-rotation機能で4枚スタック(計8分)した画像です。
やや強めのWavlet処理で、ノイズを目立つようにしていますが、当然、重ねた方が画質が良好です。しかし、この程度の差とも言えます。
また、WinJUPOSでの合成はリムに不自然なリングが発生します。当然、自転とともに見え隠れするエリアなので、出て当たりまえです。多少なりとも後処理を楽にするには、前記したLD Valueを調整します。ちなみに、今回の画像は、全てLD Value=0.8で処理しています。


では、WinJUPOSを使用しないでスタックした場合はどうでしょう? 下記がその結果です。
Photoshopを使用し、差の絶対値で模様のズレを確認した後、スタックしています。
いかがですか? あまり差が無いような・・・ でも、リム付近の解像度はWinJUPOSがやや勝っています。それ以上に、重ね合わせる手間が、まったく違います。
RB星さんは、昔から複数の動画を処理してスタックし、高解像度の画像を得ています。Registaxなどのスタックソフトは、模様を追いかけるので、長時間撮影でも意外と模様が重なります。ただし、移動に伴う、位置精度がいつも議論になっていました。WinJUPOSは、元々位置測定用のソフトなので、そのあたりは十分考慮されていると思います。
長くなってきたので、残りは次回にします。  ・・・・なかなか終わらない。




2013年10月23日水曜日

WinJUPOSを使ってみよう (De-rotation編1)


今回は、WinJUPOSのDe-rotation機能について、説明します。
ここまで引っ張って言うのもなんですが、この機能を使用すれば、一気に画質が向上すると思っていると、かなりがっかりします。この機能が真価を発揮するのは、シーイングが良好な時の画像だけです。
 ※ 個人的な意見です。人によっては効果があるかも・・・
ただし、私のように、フィルターワークでL・R・G・B合成をしている方は、必須と言ってもよいでしょう。
さて、前置きは、このくらいにして、本文に入ります。

WinJUPOSのDe-rotationとは、自転に伴う表面模様の移動を計算し、特定時刻の位置までシフトさせる機能です。木星や土星などは自転速度が速いので、撮影して間にどんどん模様は動いていきます。このため、撮影時間を1~2分で制限するのがセオリーなのですが、この制限を無くす方法のとして考案されたのが、この機能です。
自転に伴う模様の移動は計算できるので、撮影時刻の違いでずれ量を計算し、画素をシフトさせて、画像を重ねます。これにより、長時間撮影された個々の画像を、精度よく重ねることができるようになりました。当然、スタック可能なフレーム数が増えるので、ノイズが減少し、強い画像処理が可能になります。






※ 木星などの模様は、リムと中央(CM)で見た目の移動量が変わります。したがって、時間差のある画像を、平行移動
   しただけでは、完全に重なりません。

WinJUPOSでは目的に応じて、下記の3つの補正機能が用意されています。

① De-rotation of images
   複数の画像をコンポジットします。高解像度のL画像を作成する時などに有効です。 
   複数画像の撮影時刻から、その中間時刻の位置に、模様を合わせこみます。

② De-rotation of R/G/Bfrmaes
   RGBまたは、LRGB画像を合成します。私が、通常使用している機能です。 
   RGB合成では、撮影時刻の中間時刻に模様を合わせこみます。
   LRGB合成では、L画像の中間時刻に模様を合わせこみます。

③ De-rotation of video strems
   撮影された動画の各フレームに対して、模様の補正を行います。結果は、aviまたはserの動画として保存されます。
   または、スタック処理をして、pngファイルとして保存することもできます。 
   ※ ER34さんへ:スタック機能があるのを忘れていました。でも、ほとんど使ったことはありません。
   
眠いので、今日はここまでにします。次回は、上記機能の説明です。
ではでは
  
   

2013年10月20日日曜日

WinJUPOSを使ってみよう (基礎編)



WinJUPOSというソフトがあります。撮影もしくはスケッチなどの画像データから、模様の緯度経度などを測定する目的で開発されたソフトです。しかし、色々な機能が追加され続けていて、昨年あたりからは、高解像度画像を作成するのに有効な、De-rotation機能が追加されました。海外の画像を見ると、この機能を使用して、20分に及ぶ画像をスタックしている方もいます。
天気も悪く、出張ばっかりでネタが無いので、簡単ですが使い方を掲載します。
今回は、基礎編として画像の読み込み方と、上記画像のような惑星の展開図(MAP機能)の作成方法を説明します。
 ※ 昨年の8月に撮影した画像を4枚使用して、作成した展開図です。

1- WinJUPOSの初期画面
  WinJUPOSを立ち上げ、まず最初にメニューのProgram - Celestial bodyで
  処理する惑星を選択します。
      ※今回はJupiter






2- 画像の読み込み
  メニューのRecording - Image measurementを選択すると、画像の取り込み
  Windowが開きます。
  
  最初に、Imag.タブのOpen imageボタン(①)を押して画像を選択します。 
  事前に、画像の向きを南北に合わせる必要はありません。
  
  次に、撮影日時・時間を設定します。(②) 時刻は、
  世界時(UT)のみです。また、秒の設定はありません。
  0.1分刻みの設定なので、注意してください。
  惑星の場合、1~2分程度の動画をスタックしているの
  で、撮影時刻に幅があります。通常は、撮影時の中央の
  時刻を設定するのがルールです。


3- 画像のOutlineの計測と保存
  ここでは、撮影された木星画像の外形サイズなどを計測
  し、結果を保存します。ここでの測定結果が、WinJUPOS
  の大半の機能に使われます。
  まず、Adj.タブ(③)を選択してOutline frameボタン
  (④)を押すと、メニューリストが出てきます。
  最初にある、Automatic detectionを実行すると、
  木星の外形を表す、白い円が木星画像のサイズに
  合わせてきれいに重なるはずです。ここで
  注意するのは、南北方向が間違っていないかです。
  Nのマークが北ですが、画像の初期位置によっては、
  南北を逆に設定することがよくあります。違う場合は、
  手動で補正します。
  手動操作は、次のとおりです。

   [↑]、[↓] キーで、枠は上下に移動 
    [←]、[→] キーで、枠は左右に移動 
    [N]、[P] キーで、枠は左右に回転 
    [PageUP]、[PageDN] キーで、枠が拡大・縮小
   上記キー+[Ctrl] キーで操作量が大
   上記キー+[Shift] キーで操作量が少

  通常、南北が失敗した場合は、[P] or [N]キーで
  枠を回転させて、Nのマークを北半球まで移動させます。
  そこで、再度Automatic detectionを実行すれば、
  南北は正しく合うはずです。最初に、軽く合わせて
  おくと一発で決まります。なお、木星以外の惑星は,
  このAutomatic detectionは選択できません。土星の
  場合は、リングを利用し、火星や金星は満ち欠け
  を利用して、手動で合わせこみます。

これで、Outlineの計測は完了です。再びImag.タブを選択し、Saveボタンを押して結果を保存して下さい。生成されたファイルは、拡張子が".ims"になります。ちなみに、Loadボタンを押すとimsファイルを読み込むこともできます。

4- Mapを作成する
  メニュー画面で、Analisys - Map computationを選択すると、新たにWindowが
  開きます。まず最初に、右上のExit - Addを選択して、先ほど作成したims
  ファイルを読み込みます。
  次に、Listの下にある、Map Fileで保存先を指定して、Compile mapボタンを
  押すと、展開図が作成され表示されます。 簡単でしょ!
  今回の例は、画像が1枚だけなので、展開図は一部のみになります。全周の
  展開図を作成する場合は、位相の異なる画像を最低でも3枚は用意して、同じ
  ようにimsファイルを作成し、まとめて処理します。
  注意したいのは、読み込んだ直後は、各画像の表示範囲は全て0~360°に
  なっています。このままだと、複数の画像を読み込んでも表示範囲が、重なる
  ため全周の展開図になりません。各画像の表示範囲は、Listの項目にある
  ”From L”と”To L”で設定できます。各画像のどの範囲を表示させるかは、
  画質等を見て判断してください。

  Map作成画面では、極から見た展開図を作成する機能もあります。先頭の
  見本画像には、この画像も載せています。  
  作成するには、Projection typeの枠内にある、Polar projectionを選択します。
  後は、展開図と同じ要領です。

最初は、メニュの多さに腰が引けそうになりますが、使用してみると、そんなに難しいソフトではないことが実感できると
思います。 WInJUPOSの大半の機能は、今回作成したimsファイルを元に処理されます。このフィアルが出来れば、
作業の70%は完了したと思ってOKです。
次回は、De-rotation機能について書いてみます。
ではでは・・・




2013年10月9日水曜日

10月8日(JST)の木星


台湾ナウです。
8日早朝の木星です。急遽、台湾出張が決まったので、しばらく撮影はできそうにないので頑張ってみました。3時前はベタ曇りでしたが、3時半過ぎから雲が薄くなってきたので、撮影を開始しました。
雲が流れてくので、光量の変動は激しいものシーイング自体は良好でした。祈るような気持ちで、画面と空を交互に見ていましたが、LR撮影の時点で完全に雲の中。15分近く待って、GBの撮影をしました。この時のシーイングは、最悪でした。
時間差が大きいので、当然、RGBの画像のズレは大きいですが、WInJUPOSのローテション補正機能で、結構それっぽく仕上がります。WinJUPOSは、本当に便利なソフトですね。ただ、さすがに画像の左縁付近に無理やり感が出てしまいました。経度的には、GRSがまさに沈んでいくところです。
撮影後は、爆睡。朝起きたら快晴でした。さすがに太陽を撮影する気力も時間も無く、出社しましたが、あとでみなさんの画像を見たら、大きく広がったプロミネンスが見えていたようで、残念です・・・でも、平日は無理・・・


2013年9月28日土曜日

9月29日(JST)の木星


相変わらず、ほとんど在中国。移動疲れで、撮影する意欲がやや下降気味でしたが、今朝は根性入れて撮影しました。しかし、寒かったですね。ここまで気温が下がるとは思いませんでした。長袖程度だったので、後半から寒さに耐えられず、あわてて着込んだものの後の祭りでした。適当なところで切り上げたのですが、布団に入っても震えが止まりません。太陽撮影をする気力もなく、昼前まで寝込んでいました。
愚痴はこのぐらいにして、今朝の木星ですが、シーイングは良かったです。変動がやや大きかったので、細部の写りはもう一歩でしたが、久々の撮影でここまで撮れれば文句ありません。
今回は、メタン(CH4)やUVの画像も載せておきます。カラー画像は、LRGBとRGB画像です。
シーイングが10段階で6~7程度になると、私の場合はLRGBよりRGB画像の方が解像度が上がります。上の画像で見ると、LRGBの方がやや解像度が高いので、シーイングは5~6ぐらいでしょうか。
NEBnのちょうどCM(中央)付近にWSZと呼ばれる淡い白斑が見えています。淡い模様なのですが、今回は割と明瞭に写っていました。このWSZ、可視光では淡い模様として見えますが。メタンで撮影すると、大赤斑なみの明るい白斑として写ります。先週この付近で、2つのバージと呼ばれる暗班が合体しました。WSZの左上が合体後のバージだと思います。今回WSZが目立ったのも、この影響かもしれません。

2013年9月22日日曜日

9月22日(JST)の木星


(追加) Autostakkert-Single


手伝いで引き受けたお仕事が想定外の忙しさで、随分と間が開いてしまいました。なにせ、休日など関係なく中国出張が入るので、どうにもなりません。アイソン彗星の頃まで続きそうなので、ヘール・ボップに続き、大彗星には縁がないパターンになりそうなのが残念です。
さて、今朝のシーイングはかなり良好で、3/5(6/10)ぐらいでしょうか?
 ※ 大きい揺れは無かったのですが、短波長側の解像度はあと一歩でした
ようやく30cmで撮影できるようになり、解像度がワンランク上がりました。

DK125(12.5”-F20) Nikon 1.6x
DMK21AU618 L,R,G,B 各120sec WinJUPOSでLRGB合成

(追記)
ヨネヤンさんにご指摘された、SSTBの件ですが、マルチスタックにすると発生しました。最初は境界の問題かと思いましたが、手動で配置しても同様の結果でした。ならばと、Singleスタックにしてみたのが下の画像です。解像度は多少犠牲になりますが、全体的にスムーズになりました。
今回の件で思い出しましたが、素晴らしい惑星画像を撮影するY氏と、以前お話をする機会がありました。氏の処理は、現在でもRegistx5で行っているそうです。シーイングに応じた画像にはなるのですが、好シーイング時の画像の滑らかさは特筆ものです。今回、それを思い出して試してみたのですが、予想以上に良い結果が出ました。シーイングの良い時は、意外とシンプルな処理が好結果を生むのかもしれません。
惑星画像処理も、奥が深いですね。

2013年9月7日土曜日

9月6日(JST)の木星


前日は、凄い雨と雷でしたね。駐車場に置いていたプラステック製の段差プレートが、増水した影響で、数十m先まで流されていました。ただ、風が大したことなかったので、望遠鏡への影響は軽微でしたが。
さて、次の日の早朝は比較的シーイングは良好でした。でも、雲が次から次と来襲し、RGBシーケンスの連続撮影中、どこかで茶々が入り、もうぐちゃぐちゃです。もっとも条件が良かった撮影がこれまた最悪で、肝心のR画像撮影中にWIndowsの更新で、PCが再起動してしまいました。なにそれ! でした。結局、L画像もまともな撮影ができなかったので、時間が飛んでいるRGBの画像をWinJuposで合成してまとめました。やや眠たくなるRGB画像を強引にハイコントラストに仕上げています。

2013年9月3日火曜日

8月31日(JST)に撮影した月面


眠くなりましたので、画像だけアップします。
色々と失敗して、お見せ出来る範囲が小さくなってしまいました。
コメントは、明日にでも追記します。
おやすみなさい。(=_=)zzz

OMC200 直焦点, ASI120MM
画像16枚(ぐらい?)のモザイク合成

2013年9月2日月曜日

8月31日(白色)、9月1日(Hα,CaK)の太陽


太陽3姿態です。
最初の画像は、8月31日に白色光で撮影した黒点群です。右上の小さな黒点群が、1834群。右下が1835群。左が1836群です。ちなみに、この画像、太陽の赤道帯を撮影しているように見えますが、実際は傾いていますのでご注意を。
下の写真は、9月1日に撮影しました。面白いのは、右上の1834群です。白色光で見ての通り、黒点はごま塩状態ですが、CaKで見るとプラージュが広範囲に広がっているのが見えます。
さて、今回のHαの画像は、Wスタックの検討用で購入したPSTで撮影しました。 ※ 現時点ではシングルですが
PSTは低価格なので、Wスタックも低予算と思い中古を手に入れたのですが、やはり色々な問題があります。まず、PSTの半値幅は1Åなので、coronadoの60mmより表面模様は見くいです。ただ、じっくり見ていると意外とシャープなイメージで表面模様が見えてきました。次に撮影をしてみましたが、DMKではピントが合いませんでした。CaKはギリギリOKでしたが、HαのPSTだと合いません。同じ形態の製品なのに、この違いはなんなんでしょう。ピント位置を、こんなぎりぎりしなくても良いのに。 しかたがないので、ショートノーズのバーローレンズを付けて対応しました。1.2xに拡大されるので、一度では全球面の撮影ができません。この画像は、南北を別撮りして合成しています。ムラも大きく、表面の模様の出方もムラがありますが、処理した画像は意外と悪く無い出来になりました。
この結果に、この先に進むのか? ヤフオク行きにするのか? 悩んでいます。微妙なところですね。



2013年8月31日土曜日

8月31日(JST)の木星


久しぶりに更新します。今朝の木星です。昨晩も撮影したのですが、この時のシーイングは酷くて、処理しても何も出てきませんでした。今朝は大きな揺れが目立ち、ピント合わせに苦労したのですが、強めの処理をすると意外と模様が出ました。今回のカメラは、以前紹介したBlackflyです。L画像がF36で50FPSで取り込めるのが、メリットでしょうか? 今回の画像で苦労したのは、マルチスタック処理をすると周辺にリング状の模様が発生する点でした。シングルスタックだと問題無いのですが、マルチだと結構目立ちます。今回の画像は、中心部から60%ぐらいまでがマルチの画像で、周辺部はシングルの画像割合を増やし、この模様を軽減しました。現状でも痕跡は見えるのですが、今回はこれで良しとしておきます。
気がつけば、庭の30cmでも撮影できる高度になりました。でも、夏休み掃除してから、光軸調整が途中で止まっています。今晩天気が良ければ、調整しなければ・・・

2013年8月19日月曜日

8月19日(JST)の木星


昔使っていた、20cmを引っ張りだしてきました。F20なので直焦点で撮影していますが、やはりちょっと小さいですね。細かいところがよく分かりません。次回は、もう少し拡大して撮影してみます。
木星の高度が低いのも一因とは思いますが、昨年と比較すると、シーイングの程度は2段階くらい悪いのでは思ってしまいます。


2013年8月16日金曜日

ぽっかり浮かんだプロミネンス


8月14日、15日、ぽっかり浮かんだプロミネンスが見れました。特に15日は、シーイングが良かったので、蜘蛛の糸ように細いガスの流れを見ることができました。
今日は、一日画像処理していました。やってもやっても画像が出てくるのでヘトヘトです。後半は、処理も簡便でノイズも無視。遠目で見ていただけると助かります。
その他
 ・ 南半球に見えていたダークフィラメントは、15日早朝に吹き上がってしまいました。あと数時間遅れていれば、多くの方が撮影できたと思います。残念。
 ・ ペルセは、伊豆に行きましたが見事に曇りました。天城高原まで行けば晴れ間があったようですが、次の日も仕事だったので、曇り空の中、天然クーラの中で寝こけていました。
ちなみに、出現は平年より少なめのようです。極大は、12日の昼ごろだったという声もありました。

おしまい。

8月13~15日に見れた静穏型プロミネンス

8月13・14・15日の3日間、東のリムに現れた静穏型のプロミネンスです。初日のエリンギの頭のような姿が、印象的でした。

  8月13日

  8月14日

  8月15日

今シーズン初の木星 8月16日(JST)


今シーズン、最初の木星画像です。メインの30cmでは、9月以降でないと撮影できそうにないので、太陽撮影用の望遠鏡を外して、そこに屈折望遠鏡を載せて撮影しました。155mm(F7)なので、パワーメートの4xでも4,000mmぐらいしか稼げません。小さい木星像ですが、シーイングは悪くはなかったので、それなりに写りました。

8月16日の太陽(白色・Hα・CaK)


色々と撮影はしているのですが、処理が追いつきません。
お盆ですが仕事あり、ペルセありで、あたふたするのみ。日付が前後しますが、気にいった画像をアップしていきます。
 ※ ペルセは曇りましたが・・・

南半球側が賑やかです。いくつかの黒点は、それなりの大きさになってきたので、久しぶりに白色光で撮影してみました。中央右が1818群です。右端が1817群。また、東のリム(左端)から1823群が見えてきました。CaKの画像を見ると、南半球の活動状況が一目で分かります。


1818群を拡大撮影した画像です。Hα画像と並べてみました。拡大率の違いは修正していないので、ご注意を。


下の画像は、1823群です。黒点部の周囲を見てみると、半暗部が均一に囲まれていないがのが分かります。結果、中央が凹んでいるように見えますが、実際、黒点の中心は周囲より数百km凹んでいるとのことです。ウイルソン効果と呼ばれています。


最後は、南半球に見えたダークフィラメントです。一部はリムにかかっているので、その先が小さいプロミネンスとして見えています。たぶん・・・


2013年8月11日日曜日

8月11日の太陽


連日の猛暑の中、太陽撮影をしている皆様、ご苦労さまです。網戸越しの扇風機からの風でしのいでいますが、撮影が長引くと頭がボーっとしてきます。
さて、寂しい太陽面と言われていますが、規模の小さめな活動はいくつか確認できます。まず、南半球のダークフィラメントですが、今朝も健在でした。画質だけでは判断できませんが、活動範囲に大きな変化はなさそうです。
 ※ モザイク合成が部分的に破綻しているので、細かい粗が多くなりました。目をつぶってくださいね。
次に目がついたのが、新たに発生した1817群です。左が9時16分。右がその13分後の画像ですが、右の画像に輝点が発生しています。小規模なフレアーと思いますがBクラスなのか、この時刻での発生は確認できませんでした。
 ※ イベントリストを見たら、9:23(JST)にB5.0のフレアーが記録されていました。たぶん、これですね。


CaKの画像を見ても、黒点やその周囲の活動域はどれも小粒です。



2013年8月10日土曜日

8月10日の太陽


今朝は、やや薄雲があるものの良い天気で、撮影には支障がありませんでした。
ここ何日かは、プロミネンスが小規模なものばかりなので、南半球に浮かんでいるこのダークフィラメントに目がいってしまいます。昨日の画像と比較すると、やや拡散してきたのか形が崩れてきたように見えます? いずれ吹き上がって、消えてしまうのでしょうね。
太陽面も、黒点が小粒なのばかりなので、寂しいばかりです。

BORG 125mmSD、Daystar-ION (0.7Å)
Powermate 4x, DMK51AU02(B/W)
30msec-60sec(300frames to stack)×5pics


PST-CaK(40mm fl=400mm)
DMK51AU02、60sec

8月9日の太陽


太陽の縁に、大きなダークフィラメントが見えています。左に2個の小さな黒点が見えますが、上が1816群。下が1814群です。この日は、プロミネンスがほとんど見えませんでした。CaKの撮影も、急に湧いてでた雲に邪魔されて、撮影できず。早起きしたのですが、結果はこれだけです。

BORG 125mmSD、Daystar-ION (0.7Å)
Powermate 4x, DMK51AU02(B/W)
30msec-60sec(300frames to stack)×5pics

2013年8月8日木曜日

8月7日の太陽


久々の撮影です。
出社前の撮影なので、あわただしいこと。結局、車では間に合わない時間になり、この暑い中オートバイで出勤しました。
全般的に活動が低調で、黒点も小さめのが何個かある程度。プロミネンスも中ぐらいのが、目立つぐらいでした。

         (8/8 画像入れ替えました。ちょっとやりすぎでした。)


2013年7月29日月曜日

7月28日の太陽


気が付いたら、2週間もほったらかしでした。この期間、納品する基板のデバッグ没頭して、星どころではありませんでした。先週末にどうにか峠は越えたのですが、かなりバテバテで、気力は↓のままです。
さて、日曜日は久しぶりに太陽を撮影しました。ただ、この日も雲が非常に多く、すっきりと晴れません。日差しを見ながら、パラパラと撮影したのですが、どれもコントラストが弱くてパッとしません。なかなか処理する気力が湧いてこなかったのですが、とりあえずCaK画像だけでもと処理してみました。南の中緯度には、活動域が帯状に連なっています。黒点もいくつか見えていますが、この中では、画面右、太陽の縁に達しようとしている1800群とその手前1805群が、やや活発な活動をしているようです。

PST-CaK(40mm fl=400mm)
DMK51AU02、30sec