2013年6月5日水曜日

6月3日の土星


特に根拠はなかったのですが、好シーイングを期待して望遠鏡を向けましたが、予想に反して忙しく動く土星にがっかりでした。でも、2/5(4/10)程度のシーイングは、日本では決して悪くありません。気を取り直して撮影です。(少し大袈裟です) せっかくなので、以前から試してみたかった20分のL画像を撮影してみました。2分×10枚の画像をWinJUPOSのDe-roation機能で合成しています。スタックした枚数は12,000フレームに及ぶので、かなり強めの画像処理をしても、そこそこ絵になりました。一昨年の白斑点活動の残骸が確認できます。
海外では、40分を超える露出時間をしている方もいますが、極の六角形構造はもちろん、その周囲の模様まで写し出しています。位置精度にどのくらいの信頼性があるのかは不明ですが、淡い模様の抽出方法としては効果があると思います。
ちなみに、今回撮影に使用したカメラはASI120MMです。CMOSカメラですが、よく写ります。今度レポート書きます。

DK125 fl=6350mm 直焦点
ASI120MM (mono pix 3.75um)
LRGB L:1200sec (25msec), RGB:120sec(32-70msec)

4 件のコメント:

ミュートン さんのコメント...

いつも素晴らしい土星を眺めていると
溜息が出てきます
私はどうやっても同じように取れません
口径の差はありますが
処理の工程が違うのでしょうか

また、お暇がありましたら
処理編もお願いします。

@hasyama さんのコメント...

ミュートンさんへ
少し先にはなると思いますが、処理についてはいずれまとめてみます。
光学系の違いがどの程度影響するかわかりませんが、土星をある程度のレベルで撮影できた記憶は、C-11で撮影した頃からでした。25cmのミューロンをお持ちであれば、光学系は問題ないと思います。DK125はオープフレームなので、筒内気流の影響は少ないと思います。また、経験上解像度が上がった印象を持ったのは、やはり大気補正プリズムを使用した時でした。シーイングが良好な時は、使用することでL画像は確実に向上します。(この前テストしてみました)未使用だと、カッシーニの隙間がにじんでしまいます。

Unknown さんのコメント...

WinJUPOSのDerotation機能は適切に使うと細部描写に威力がありますね。
でも元画像が良いから結果も良いのでしょう。
derotation機能を使いたくなるような画像を撮影したいです。

@hasyama さんのコメント...

ヨネヤンさんへ
De-Rotation機能は、解像度の点では有利ですが、処理の方法によっては惑星の縁などに、かなり不自然なパターンが発生します。見栄えのよい画像にするため、通常の処理では御法度のような細工もしています。座標精度については、もう少し評価が必要と思っています。