2013年5月16日木曜日

FireCapture V2.2について


BlaclFlyカメラのテスト記事で紹介した、FireCaptureというフリーのキャプチャソフトですが、その後、多少の進展があったので、報告します。
FireCaptureは天体用の動画撮影ソフトで、電動フィルターの自動切り替えなどもサポートしているなど、個人的にとても気に入っています。ところが、最新VERのV2.2から、私のPCでは起動しなくなりました。先日、私のブログを見てダウンロードした方がいらっしゃいましたが、その方の報告でも起動しないようです。

 ・ V2.1:正常に動作
 ・ V2.2:起動しない ← 現時点での正式版
 ・ V2.3beta:起動しない

V2.1は既に公開していないので、新たに使用する方は入手ができません。昨日、製作者のTorstenさんにメールを送り、この状況を伝えましたが、"That is really strange..."ということで、原因は分からないとの回答でした。
 ※ 実際は何回かのやり取りしています。きちんと対応してくれる人物なので、誤解のないように。

さて、この状況で完全に行き詰まりましたが、本日試した方法で無事?起動させることができました。方法は実に簡単で、OSを英語版に入れ替えるということだけです。 (*_*) 
根本的な解決になっていませんが、とりあえず動いたので私はこれでOKになりました。それでも、作業中にいくつか気になった点があるので、ここに記載しておきます。

 ① 日本語OSで試してみたい方(今のところ起動できないが)
   ダウンロードすると適当なフォルダで解凍します。解凍後、最初に"FireCapture.exe"を起動しますが、
   この時、右クリックして”管理者権限で起動する”から起動させてみる。
   最初の起動時にDOS画面が出て、環境設定をした後、カメラ毎のショートカットを大量に作成するので、
   使用するカメラのショートカットで以後立ちげます。 例)FireCapture_TIS (ImaginSource社のカメラを使用する場合)
   
 ② 英語OSで試してみたい方
   英語版OSを購入してインストールすれば良いのですが、一発目はやはりFireCaptureを起動できませんでした。
   原因は不明ですが、log.txtを見ると、いくつか項目が日本語になっています。キーボード選択時に、日本語タイプを
   選択したのが原因かもしれません。再度OSのインストールを行い、この時はすべて英語にしました。
     ※ TimezoneもUSAです。
   また、Windowsのアップデート以外は、なにもせず、FireCaptureをダウンロードし、管理者権限で"FireCapture.exe"を
   起動させた結果、正常に起動しました。確認の意味で、一度フォルダを削除してから再度解凍し、今度は、通常の
    Wクリックで"FireCapture.exe"を起動させてみましたが、これも正常でした。
   WindowsのDVDのお持ちの方は、インストール時の言語選択で英語を選択すると、試せるかもしれません。
   ただし、ライセンス上は問題があるかもしれないので、そのあたりは自己責任でお願いします。

なんかここまで書きながら、万人向けではないなと感じています。
日本で、普通に動いている方はいないのですかね。動いている方がいらっしゃれば、情報お願いします。
なお、この件は製作者に伝えています。対応してくれるかは不明ですが、V2.3の正式リリースでは改善されていることを期待しています。
ではでは。

2013年5月15日水曜日

太陽が元気です


前回の動画に写っているループプロミネンスを含む、1745黒点群の画像です。
この画像では本体はまだ見えていませんが、ループプロミネス直下の黒点は、1748黒点群になりました。非常に活発で、既にXクラスのフレアを4回発生させています。今後の活動が楽しみです。

CORONADO Solar Max II 60 BF10 + Kasai 2.5x
PGR製CCD BFLY-PGE-09S2M-CS(B/W)で撮影
15sec×2pics mosaic



2013年5月14日火曜日

5月14日 ループプロミネンス



東の縁から新たに出現した1748群ですが、既に3回のXクラスのフレアが発生している、非常に活動的な黒点です。
今朝は、きれいなループプロミネンスが見れたので、12分間分の画像を動画にしてみました。明るい塊が落ちていくと、最後にニョロっと小さなプロミネンスが吹き上がります。苦労した割に、意外と地味な展開でした。シーイングと追尾精度の関係で画像がユレユレです。船酔いに弱い人は、見ないように・・・

BORG 125mmSD、Daystar-ION (0.7Å)
Powermate 4x, BFLY-PGE-05S2M(B/W)で撮影
2sec間隔 360枚の画像で作成 (計12min)



2013年5月12日日曜日

5月前半のプロミネンス


タイトルがてきとうで、すいません。
上は5月6日、下が5月12日(今朝)の撮影です。
特に、今朝のプロミネンスは横に大きく広がっていて、とても綺麗でした。


上:BORG 125mmSD、Daystar-ION (0.7Å)
  Powermate 4x, DMK51AU02(B/W)で撮影

下:BORG 125mmSD、Daystar-ION (0.7Å)
  Powermate 4x, BFLY-PGE-05S2M(B/W)で撮影
  3枚の画像をモザイク合成

BlackFlyの補足


このCCDカメラについて質問がありました。コメント欄で回答するには長すぎる文章になったので、こちらに記載します。

購入先)
このCCDですが、リンク先のViewPLUSが販売代理店です。メールで見積依頼をすれば回答してくれるはずです。

ドライバ類)
購入した製品には、簡単な説明書しか添付されていません。CD等は付属していないので、Point Grey社にアクセスして、ドライバ等をダウンロードする必要があります。 ※ユーザー登録が必要

キャプチャーソフト)
DMKに付属するIC Capture相当のアプリとして、FlyCap2が用意されています。ただし、IC Captureほど高機能ではないので、動作検証以外では使用していません。私は、FireCaptueと呼ばれるフリーのソフトを利用しています。使いやすく、複数のメーカに対応している優れものです。 ※上の画像がFireCapute
ただし、FireCaptureがカラーに対応しているかは、私は使用したことがないので正直わかりません。モノクロとして取り込んで、処理時にベイヤー変換をする必要があるかもしれません。 ※ 私はモノクロしか使用していないので

FireCaptureの気になる点)
このカメラだけの問題ではありませんが、私のPC環境では複数の問題が発生しています。
 ※ あくまでも、私の場合です。他の方の情報は把握していません。

 ① ドライバの相性が、ImagingSource社とよくない?
    私の場合、なぜか上記ドライバが事前にインストールされているPCにセットアップすると、PointGrey社のカメラだけ、
    FireCaptureでの動作が不安定になります。FlyCap2では問題ないので、アプリの原因と思いますが、改善できて
    いません。仕方がないので、中古PCを買ってそちらで運用しています。

 ② 最新Verが起動しない
    FireCaptureの最新Verは2.2ですが、これがまったく起動しません。

処理)
データは、通常のaviとして処理できます。Registaxでの処理も、当然ですが問題ありません。

色々と書きましたが、こんなところでしょうか。
参考にしてみてください。

2013年5月11日土曜日

Blackfly CCD (ICX693) カメラ


 Blakfly(蠅)と呼ばれるCCDカメラが、Point Gey社から発売されました。SONY製のICX692、ICX693を搭載したCCDカメラ仕様と、e2vのCMOSセンサーを搭載した製品の計3品種があり、それぞれカラーとモノクロが選べます。その中で、惑星撮影向きなのが、ICX639を搭載したBFLY-PGE-05S2です。先月購入したのですが、連休中にテストできたので結果を記載しておきます。
 [特徴]
  ・ SVGA(800×600)仕様なので、木星の衝前後での拡大撮影に余裕ができる。
  ・ ピクセルサイズが6μmと、ICX618の5.6μmよりやや大きい。
  ・ 小型・軽量。(写真の左下のカメラ。左上はDMK21AU618)
  ・ GigaEthernet+PoE(Power over Ethernet)での接続。最大50FPSの性能ですが、テストでは安定していました。 
  ・ RGBの相対感度が、ICX618よりフラット。
  ・ 低価格(38,000円) ※ 私が買った直後に値上がりしました。以前はなんと、29,000円! 安い!
    ※ PoE電源ユニットは別売りです。 (写真右) ← これがでかくて邪魔

今回は、DMK21AU618と比較してみました。ゲインを最大にして、ヒストグラムで80%の光量になるように露光時間を変えていった結果が、表の内容です。近赤外やR付近では、30~50%アップですが、短波長側ほど感度が向上し、B付近では2倍になりました。
RGBの分光感度データを見ると、ICX693はRGがほぼ同感度で、Bのピーク感度も80%を維持しています。しかも、400nm付近でも40%の感度があります。DMKで使用されているICX618は、R~近赤外感度が突出していますが、GB側の感度は急激に低下します。さらに400nm付近では、20%まで感度が低下します。結果として、GB側では従来の倍近いレートで画像が取得できます。またカラー撮影をしている方であれば、ホワイトバランスがやり易くなるメリットもあると思います。
L画像も、従来より高感度で撮影できました。土星でも、最大感度にすれば50FPSで取り込めます。120秒で6,000フレームを取り込めるので、S/Nの向上につながります。
 注1) この評価は、あくまでもカメラでの性能差です。メーカーが異なるので、最大ゲインは同じ値ではありません。
 注2) ICX693は、モノクロ仕様のCCDデータが公開されていないので、分光特性はあくまでも推測です。
 注3) 撮影機材:32cm(F20)ドールカーカム式、笠井ショートバロー1.5x、合成焦点距離 10,000mm
      Astrodon Iシリーズ LRGBフィルター使用


先の特徴は、特にUV撮影で効果があります。下記の画像は、UVとメタンバンド(CH4)を、最大感度で同じ露出時間撮影した画像です。ピクセルサイズの違いによる明るさの変化(15%程度明るく映る)を考慮しても、やはり2倍以上の光量増加が見込めます。これは、望遠鏡の口径が1.4倍になったと同じ効果があるので、20cmクラスでも下記のDMKと同等の明るさが得られる計算になります。これに対し、メタンバンドは20%程度しか違いがありませでした。メタンバンドの画質向上という点では、効果がなさそうです。この点が残念。

                          UV/CH4 32cmF20 直焦点

同一条件(笠井1.5バーローレンズ)で撮影。 画質自体に大きな差はなく、惑星の縁などに擬似模様や、階調飛びなどは発生しませんでした。画質の先鋭度の違いは、シーイングの影響です。

BFLY-PGE-05S2Mで撮影した、近赤外及びLRGB合成画像。撮影条件は、画像に内に記載。

本体は小型・軽量なものの外部電源が必要なので、手軽さではUSBカメラの方が上です。しかし、国内で購入しても4万円以下という低価格でありながら、撮像エリア・感度面でDMKより性能が下がる項目が見当たりません。惑星用カメラとしてオススメできる一品というのが、今回の結論です。
ではでは・・・(o´Д`)=з

2013年5月6日月曜日

太陽撮影システム1 (白色光)




昨年から始めた太陽撮影ですが、知識が伴わないままグッズだけは増えていくばかりです。今回は、私が使用している機材の紹介をします。

*** 白色光 ****
白色光の撮影は、BORG125mmSDとBaader製のハーシャルプリズムの組み合わせで行っています。望遠鏡が2本見えていますが、左の望遠鏡の接眼部に見える天頂プリズムのような白い物がそうです。昔でいうサンプリズムの高級品バージョンです。反射面が無メッキのガラスなので入射光の95%が素通りし、残り約5%の光が反射されます。この光をさらにOD3.0のNDフィルターで減光することで、実用的な光量を得ています。さらに、シーイングに合わせて、540nm/半値幅10nmの緑色のナローバンドフィルター(コンティニュアムフィルター)や近赤外フィルターを使用して波長を絞り、パワーメイト4xまたは5x+モノクロCCDカメラ(DMK51AU02)で撮影します。この組み合わせは、ツボにはまると素晴らしい画像を結びます。下記の画像は、前々回に公開した画像の元データです。動画から切り出した最良画像のフレームで、スタックも画像処理もしていない生の画像です。
ハーシャルプリズムの欠点は、それ自体で光路長が120mm必要なため、バックフォーカスに余裕のある鏡筒でないとピントがでません。私のBORGも、標準鏡筒では長すぎてピントが合いませんでした。125mm用の短鏡筒も売っているのですが、価格が高いので、付属のアダプターを外して薄型のネジ変換ブラケットを作成し、それにヘリコイドMを取り付けています。また、焦点側で減光しているわけですから、反射光学系での使用も不可です。価格が高いのも難点ですが・・・
ハーシャルプリズム以外の減光方法を私は試したことがないので、あんまり大きなことは言えませんが、黒点の拡大撮影を検討している方にはおすすめの一品です。 




5月6日の太陽


今日も、一瞬シーイングが良好な時がありました。撮影した黒点は、1734群です。大きさはそこそこですが、活動は低調です。現在の活動域は1739群で、Mクラスを含め、日に数度のフレアが発生しています。今朝の9:00過ぎにも、撮影中に明るい輝点を見つけました。後ほど調べてみると、この時刻に1739群でC2クラスのフレアが発生していました。この群は太陽面に顔を出したばっかりなので、今後の活動が楽しみです。

BORG 125mmSD、Daystar-ION (0.7Å)
Powermate 4x, DMK51AU02(B/W)で撮影
 ※ 2013/05/08 画像を入れ替えました

2013年5月5日日曜日

GW中に撮影した太陽面



GWは、天気も穏やかでシーイングもまずまずでした。
上の画像は、5月4日に撮影した1734黒点群です。久々の大型黒点ですが、活動は低調のようです。
下の画像は、5月5日に撮影したプロミネンスです。前日の4日は、目立ったプロミネンスがまったく見えず、寂しいイメージでした。目で見ると、やや淡い対象でしたが、シーイングが良好な時間に撮影できた画像は、強めの画像処理にも耐えられ、細部がよく写りました。

BORG 125mmSD、Baader ハーシャルプリズム + ソーラーコンティニュアムフィルター
Powermate 4x, Chameleon(B/W)で撮影

BORG 125mmSD、Daystar-ION (0.7Å)
Powermate 4x, DMK51AU02(B/W)で撮影

2013年4月29日月曜日

4月28日の土星



4月28日の土星です。夜半過ぎからおよそ30分間、シーイングが良好でした。土星の撮影としては、今年一番の条件です。
今回は、L画像を2min×6pics(計12min)で構成しています。木星・土星は自転速度が早いので、10分を超えるような長時間撮影では、表面の模様が移動してしまいますが、WinJuposと呼ばれるソフトを使用すると、自転の影響を考慮したコンポジットが可能になります。たくさんの画像を合成することでS/Nが向上し、淡い模様の抽出がやりやすくなります。
さて、今回12minも露出を行った目的は、土星北極の六角形構造を撮影するためです。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2013021307
土星の極は、探査機ボイジャーの観測で、その形状が六角形になっているのが確認されました。その構造は、25年を経て行われた探査機カッシーニの観測でも確認されています。今年は、土星の北極付近が見やすくなってきた関係で、アマチュアでもこの六角構造(らしき?)を撮影する人が出てきました。
よく見ると、今回の画像も北極(画像の下側が北極)の暗い模様を見ると、丸というより多角形のようにも見えます。
シーイングがもう少し良いと、明瞭になるのですが。

(4月30日 画像追加)
見やすように、北極方向からの展開画像を追加しました。強調処理しているので、元画像と色合い等が異なります。


4月29日 1731黒点群





1731黒点群は、Cクラスのプチフレアが頻発しています。この画像を撮影した30分前にもC3クラスのフレアが観測されています。見てのとおり、非常に明るい活動領域が見えます。
昨晩の土星撮影時はシーイングが良好だったので、今朝の太陽も期待しました。結果は微妙でした。コロナドの60mmでHαを撮影する分には十分でしたが、120mmで黒点を撮影するには不十分でした。瞬間・瞬間はそこそこの画像が確認できるのですが、総じて大揺れでピント合わせもしんどい状況でした。AviStackでの処理は破綻しましたが、Autostakkert2で撮影画像の20%程度まで絞り込んだら、なんとか上の画像になりました。

BORG 125mmSD、Baader ハーシャルプリズム + ソーラーコンティニュアムフィルター
Powermate 4x, Chameleon(B/W)で撮影

CORONADO Solar Max II 60 BF10 + Kasai 2x
PGR製CCD Chameleon(B/W)で撮影

2013年4月28日日曜日

太陽の季節です

4月27日

4月28日

なぜかGW頃になると、太陽の撮影が増えます。自宅から撮影しやすくなるという理由もありますが、早起きしても寒くないというのが大きいかもしれません。
さて、連休ということもあり、2日連続で撮影しました。相変わらずシーイングが良くないのですが、処理するとそこそこ見れる画像になりました。これに対し、白色光での黒点撮影がまったくダメです。シーイング以外に原因があるのか不明ですが、とても処理する気になれない画像ばかりでした。Borg125mmのレンズセルのネジが緩んでいたので締め直したのですが、光軸がずれたのでしょうか?(てなことはないと思いますが)
そんなこんなしていると、なんと赤道儀が壊れてしまいました。赤経方向が思ったとおりに動きません。赤緯側のモータケーブルと入れ替えると、正常に動くので、モータ絡みの不良ではなさそうです。となると、モーターのドライブ回路の異常でしょうか? とりあえず、保管しておいた旧ドライブ回路とモータに入れ替えて修理しました。先週は、高速道路で車のミッションからOILが吹き出して、走行不能になりました。修理代が120万円???と言われたので、昨日廃車にしたところです。なんだかんだと、お金のかかる4月になりました。

CORONADO Solar Max II 60 BF10 + Kasai 2x
PGR製CCD Chameleon(B/W)で撮影


2013年4月17日水曜日

4月16日のパンスターズ彗星


4月16日に撮影しました。急遽決まった、松本への出張。この、なにかの背中を押すような状況に私は応えねばと、超早出で出発しました。小淵沢には、有志で建てた「北巨摩天体観測所」があるので、近くの原村で撮影することにしました。この辺り、林が延々と続く場所なのですが、予想以上に北東の見通しが良くなです。しかも、夜間は鹿の大群が道を占拠しているのに(°д°)。鹿牧場のような環境にびびりながらも、群れをかき分けてなんとか場所を確保しました。すでに2時を大きく回っています。双眼鏡で見ると、林の上にはもう彗星が鎮座しているではないですか。あわてて、お店を開いて撮影を開始しました。
今回は長めの露出で、どこまで淡い尾が写るかを試したみました。しかし、機材が望遠レンズの200mmF2.8なので、1.5min×20pics(30min)の画像は、14日のものとさしたる違いはありませんでした。次に、テレコン付けて280mmにしたのですが、数コマ写したぐらいで薄明の影響を受け、後半は真っ白になっていました。ちなみにアップしたのは、200mで撮影した方です。
撮影後は、観測所で仮眠。起床後は、持ってきた背広に着替えて松本に向かいました。

EOS60Da, EF200mm F2.8(開放)
ISO1600, 90sec×20pics(JPEG)
SKYMEMO-Rによる自動追尾

2013年4月14日日曜日

4月14日のパンスターズ彗星


今朝、南会津で撮影したパンスターズ彗星です。カシオペアのすぐ近くなので、見つけるのは簡単でした。高度も十分な高さで、視界が良いところであれば、2~3時間は観測可能です。核光度は確かに暗くなっていますが、背景のコントラストが3月とはまったく異なるので、個人的にしょぼかった3月より、よっぽど楽しめました。
簡単な処理ですが、扇型に広がったダストの尾が予想以上に写っていました。280mm換算の望遠レンズを使用したのですが、中心付近に核を配置すると、尾の末端の淡い部分は画面からはみ出しています。これからチャレンジする方は、尾の広がる方向を意識した方が良さそうです。

EOS60Da, EF200mm F2.8(開放)、テレコンバータ 1.4x(280mm、合成F4.0)
ISO1600, 60sec×8pics(JPEG)
Losmandy G8による自動追尾

雲を嫌って会津に移動したのですが、この日は行楽日和のせいか、道路がどこも大渋滞。事故や工事も加わって、都心を抜けるだけで2時間を要しました。
苦労はしたのですが、最後まで雲一つない天気に恵まれ、夏の天の川も堪能できました。




2013年4月13日土曜日

2013年初! 太陽Hα画像


久々の太陽撮影です。冬場は、隣家に隠れてしまうので撮影できませんでした。
太陽面は、ここ最近、黒点数が増えてきました。フレアーもMクラスのものが、時々発生しています。今回撮影しのは、多分? 1721・1722黒点だと思います。 (;一_一) とりあえず視野に入ったものを撮影したので、正直どこだか分かりません。次回からは、まじめにやります。 
この日のシーイングは、2/5ぐらい。高倍率で黒点を見ると、時々鋭い画像を見せますが、全般的にはぼやけていました。久しぶりなので、撮影条件やら画像処理の手順などを、すっかり忘れていました。それでも、とりあえずは撮影はできたので、一安心です。

CORONADO Solar Max II 60 BF10 、笠井 2xbarlow
PGR製CCD Chameleon(B/W)で撮影後、擬似カラー化

2013年4月6日土曜日

4月5日(JST)の土星


雲が多い一日でしたが、夜半過ぎに一時的に天候が回復しました。見た目のシーイングは、昨晩より良くない印象でしたが、画像処理した結果は良好で、粘った甲斐がありました。
今回は、メタンバンド(CH4)やUVでも撮影しています。両者ともでっかく写っていますが、撮影時は2×2でビニング処理をしているので、実物はこの半分のサイズです。土星のCH4画像は、見てのとおりリングが異様に明るく写ります。土星本体もそこそこ写っているように見えますが、これは強調処理の結果であって、実際はもっと暗いです。赤道付近がやや明るく写ります。また、北の高緯度(下が北)に、斑点状の明るい模様らしきものが見えますが、強調画像なので、擬似的なものの可能性があります。次回は、移動が確認できるか、時間を空けて撮影してみます。

2013年4月5日金曜日

4月4日(JST)の土星

ご無沙汰しています。
約1ヶ月ぶりに、惑星を撮影しました。年度末は、駆け込みの急なお仕事で、星を見るなどという余裕はありませんでした。まぁ、結果的に会社は赤字から黒字に転換したので、悪いことではなかったのですが・・・
昨晩の土星をアップします。日付をまたぐ頃までは雲が多く、撮影できるような状況ではなかったのですが、シーイングはそれなりでした。25時頃から天候が回復し、雲越しながらも、そこそこの露出で撮影できました。ただし、シーイングもやや悪化。30分程度待って、再度確認したのですが、ますます悪化したので、26時過ぎにお布団に直行です。 
高解像度の画像では、2010年に発生した嵐の跡はまだ確認できるようですが、今回程度では、無理っぽいですね。
週末は、再び大荒れの模様です。花粉にPM2.5に頻発する春の嵐。今年の春は、騒がしいですね。

2013/4/5 01h11m LRGB合成(120% resample)
DK125(318mm) F20 直焦点
Chameleon(PGR製) 露光 40msec 露出120sec
Autostakkert2 Registax6 PhotoShop CS4で画像処理
T=2/5 S=2/5

2013年3月17日日曜日

3月16日の夕日とパンスターズ彗星の観望


パンスターズ彗星を見に、伊豆まで出向きました。視界は確保できたのですが低空のモヤが酷く、対岸が見通せません。風も強く、山肌に沿ってやはり暗いモヤが舞っています。花粉も強烈で、準備以前からすでに戦意喪状態でした。
結局、モヤ+低空を漂う薄い雲の影響で、彗星が確認できたのは、18:37。直焦点で狙っていたのですが、3cmのファインダーでは位置を確認できませんでした。半端に撮影してもしょうがないので、撮影を諦めて8cmの双眼鏡でひたすら眺めていました。核とコマは明るいのですが、尾はごくわずかしか確認できません。心眼で見ると、鉛直方向になにやら背景と異なる光の光芒があるような、無いような・・・
そして18:55に雲の中へ。その後は19時過ぎまで粘りましたが、再度その姿を見ることはできませんでした。
条件が良くないとは言え、印象は小粒の彗星という感じです。今後、彗星自体が暗くなっても、高度が高くなる4月以降の方が楽しめそうですね。

おまけですが、沈む太陽を載せておきます。右に縦1列に黒点が並んでいますが、実際は東西方向に並んでいます。この時期の黄道は、地平線に対して70度以上の角度で交わるので、太陽は横倒しで沈んでいきます。黒点の番号ですが、一番上が1695群でしょうか。中央付近のが1692群です。太陽の縁に近いところにあるのは、1691群なども見えます。面白いのは、黒点の見える位置が、日中の画像とはかなり異なっている点です。多分、大気による屈折の影響かと思います。
ヨネヤンさんが、前日の15日に太陽面を撮影しているので、比較するとその位置の違いがよく分かります。

2012年3月16日17時48分(JST)
Borg SD125mm(F6)、EOS60Da、ISO100、1/4000sec


※ 17日に地球照の画像を追加しました。

2012年3月16日19時04分(JST)
Borg SD125mm(F6)、EOS60Da、ISO800、1.3sec

2013年3月13日水曜日

土星リングのスポーク(2011年の画像)


やや古いネタですが・・・
2011年の土星は、巨大な白雲が発生して話題を集めましたが、それ以外にも、輪の中にスポークと呼ばれる暗い模様を観測することができました。上のアニメーションを見ての通り、右の輪(B環)の中を移動する、暗い模様を見ることができます。ボイジャーによって発見されたこの構造は、いつも見えるわけではなく、2004年に探査機カッシーニが到着した際は、見えなかったそうです。その後、2005年9月に、カッシーニが撮影した画像に写っているのが確認されました。
現時点では、この現象は100%解明されてはいませんが、土星の季節的な要因で発生し、太陽光が照らす角度で見え方が変わると言われています。
2011年のこの時期は、アマチュアの画像でも十分確認できるほどはっきりした模様でしたが、不思議なことに、輪の反対側の位置では確認できませんでした。太陽光の入射角度の影響かもしれませんが、謎の一つです。また、2012年に撮影された土星の画像では、スポークらしきものが写ったという報告は聞いていません。
土星は、もうすぐ衝を迎えます。今のところスポークが発生したとの報告は無いようですが、土星には、このような現象も発生することを覚えておくと、撮影もまた楽しくなると思います。

2013年3月10日日曜日

C/2011 L4 PANSTARRS 03-10


安倍さんのおかげなのか、2月後半から無茶忙しいです。3月からは花粉も仲間入りをして、忙しいし痒いしで、しばらくブログを更新していませんでした。
さてさて、今日は、煙霧と呼ばれる気象現象が起こり、日中は非常に透明度が悪かったです。花粉に黄砂にPM2.5と、低空の彗星を見るにはまったく不向きな状況ですが、夕方から風が強くなり、透明度がかなり良くなってきました。
17:30過ぎに近くの陸橋に上り、方位磁石で西を確認。双眼鏡で流してみましたが、何にも見えません。実際、夕焼けは赤黒い印象で、ダストがかなり舞っているようです。眼視はかなり厳しい状況なので、200mmの望遠レンズでやみくもに撮影してみました。結局、最後まで目視では確認できませんでした。夕飯までに帰ると言っていたので、18:30で終了。半分諦めていましたが、とりあえず画像を見てみると、強調した画像にうっすらとらしき姿が映っていました。左斜めに、ごくわずかですが尾も見えるような・・・
3月13日以降は月が目印になるので、会社をさぼって遠征に行く予定です。でも、200mmではパワー不足のようですね。

EOS40D EF200mmF2.8 (F3.2)
ISO800, 露出1/4sec(上)、1sec(下)